薬王堂気まぐれ通信使bU24  2011・6・26
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

6月26日、中国新聞社文化センターの企画した自然観察講座が島根県匹見町(裏匹見峡)で開催されました。
講師は養老孟司先生!
私は養老先生の関係者として現地で参加させてもらいました。

表匹見地区の農家

早朝6時、広島を出て中国道を走り戸河内インターで下車、松原〜芸北(八幡)から島根県に入り匹見町に向かいます
所要時間約1時間30分、ずいぶん早く到着しました。
養老先生に挨拶を済ませ近くの自然観察をしてみます。
この流域は匹見川、下って益田市に注ぎますがダムのない川=高津川に合流します。
もうひとつの支流、匹見町で合流する紙祖川を上ってみます。


紙祖川の清流


ここは源流を中国山地の西の端、広島県と山口県の県境に持つ清流です。
辺りは広葉樹の多い自然林が支配し、十分に人の管理が行き届かない地域
養老先生はこの手付かずの自然に魅せられてわざわざ関東圏の自宅からこの地域にやってきます。
西中国地方の生態系に詳しく飯南市の山間地域研究センター顧問を務めておられます。
セッコクの花を捜して岩肌を見つめますが時期を逃してしまったでしょうか?

気まぐれ広島人:「先生、あの岩壁に咲く花は何でしょうか?」

ようろう先生:「あそこを登る人はバカだね!」

と、言ったか、言わなかったか?
今日は台風4号の接近する雨風の強い一日でした。
中国新聞社の応募したバス参加者は午前11時頃に匹身町に到着します。
それに合わせて私も集合!
私の役目はこの地域で栽培可能な和漢薬(日本古来の伝統生薬)を模索すること!
一時は7千人を超した匹身町の住民も今では5分の一になっている過疎の町です。


匹見町メインストリート


田舎ではあるけれど自然豊かな地域に人が住めるように、養老先生は「ニ地域居住」を唱え「参勤交代生活」によって都市部と田舎を行き来する生活を提唱します。
まあ、田舎に自宅を持って都会に仕事しに行くというスタイルでしょうか!
つまるところ都会に住み続けてはだめだ!という事です。
先生の言葉を借りて言えば「何千万年も繰り返された集約が自然であって、それこそ私たちが求める所!忘れてはならないのが自然!」
私も同感です。
生き物は自然の中に包まれてこそ本領を発揮できるのだと思います。
それにしてもたくさんの参加者がありました。
バス2台には子供を含め多くの自然愛好家が同乗していました。
約100人の参加者は養老先生の話のあと昼食(地元婦人会の自然食弁当)を済ませ、4班に分かれて裏匹見峡地区を散策します。
私は自然散策コース、キャンプ場から猪淵を通って魚飛まで一周すること、
1時間と少しの短時間調査とあって十分な観察はできませんでしたが確認できた植物を列記してみましょう。
間違いもあるかもしれません。
気がつきましたらご一報ください。
確認順に記述してみました。

(木本)
コシアブラ
アセビ
ヤマシグレ
ウラジロガシ
ネジキ
ヒサカキ
ヤマグルマ
ヤマボウシ
トチノキ
ヤマグワ
イイギリ
イロハモミジ
カツラ
ソヨゴ
ヤブツバキ
クヌギ
タカノツメ
ヤマフジ
アカマツ
エビガライチゴ
コナラ
ノグルミ
リョウブ
タンナサワフタギ
ナガバモミジイチゴ
ヤマアジサイ
コアジサイ
ダイセンミツバツツジ
ムラサキマユミ
テイカカズラ
イヌツゲ
サワシバ
ツタウルシ
イタヤカエデ
ヤダケ
ヤブコウジ
サカキ
ヤマウルシ
ツガ
アクシバ
バイカツツジ
タラヨウ
ネジキ
クリ
スギ
ニワトコ
ヤマコウバシ
ミヤマガマズミ
ミヤマシキミ
ホツツジ
ヤマツツジ
ヤマモミジ
オオモミジ
ウツギ
ヤマザクラ
ヤブムラサキ
ヤブニッケイ
コガクウツギ
クロモジ
マツブサ
シロダモ
ダンコウバイ
フユイチゴ
メグスリノキ
ハイイヌガヤ
ミツバウツギ
ナワシログミ
エゾユズリハ
カナクギノキ
ウリハダカエデ
アカメガシワ
ミツマタ
ハナイカダ
イワガラミ
ホオノキ
ツルシキミ
クマノミズキ
ウリカエデ
クロソヨゴ
タムシバ
シラキ
(草本)
ホクチアザミ
ヤマノイモ
シオデ
オオバコ
サルトリイバラ
トコロ
ニガナ
ウワバミソウ
デワノタツナミソウ
ダイモンジソウ
シャク
チャルメルソウ
コチャルメルソウ
コバギボウシ?
キンミズヒキ
ミズヒキ
キッコウハグマ
ハンショウヅル
ササクサ
ミヤマカタバミ
ヤマトウバナ
アカソ
キバナアキギリ
ノコンギク
ササユリ
イラクサ?
ノササゲ
チゴユリ
サツマスゲ
シライトソウ
スミレサイシン
オオチドメ?
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