薬王堂気まぐれ通信使bT92  2010・10・22
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

10月22日、私は広島大学理学部に講師として赴きます
講義のタイトルは社会実践生物学特論!
大学院生の皆さんを前にして喋りまくってくるという、身の程知らずの挑戦です。


内容は漢方薬で使われる動植物の生薬をわかりやすく解説するというもので特に難しい講義ではありません。
それにしても皆さん、興味深そうに聴いていましたね。
質問がたくさん出たことは収穫だったでしょうか!
この企画を与えて下さった先生が珍しいものを持っていました。
ナウマン像の化石です。


ナウマン像の骨・瀬戸内海から曳き上げられたもの


30数年前、倉橋町の鹿島に行ったことがあります。
橋が出来る前の鹿島は孤立した孤島状態でした。
しかしながら1万年くらい前から人が住んでいた形跡が残っている島でもあります。
そこの底引き網漁師達は時折、海底から古代生物の化石を曳き上げます
その中にナウマン像の化石が含まれています。
研究室に有った骨も鹿島から引き上げられたものでナウマン像の骨格の一部のようでした。
骨髄の部分は空洞化しています。
さて、どこの骨なんでしょう?

東広島キャンパス内にある広島大学総合博物館に行ってみます。
その前にナウマンさんについて少し記述してみましょうか!
明治初期(1883年=明治16年)若干20歳でドイツから地質学者として来日します。
その時に四国の地質を調べます。
土佐の高知、我が師の故郷ですがその時に記したというナウマン自筆の掛け軸を見たことがあります。
総合博物館の受付学芸員の方から撮影及びネット公表の許可をもらいましたので説明してみましょう。
来館者にわかりやすいように道順が示され物品が陳列されていました。
アンモナイト直角貝
魚の化石腹部に出来た方解石
恐竜の足跡の化石、
恐竜の糞石の化石、
恐竜の卵の化石、
瀬戸内海から取れる鯨の骨、

その中に瀬戸内海から曳き上げられるナウマン像の化石標本がありました。


准教授の持っていた骨と比較してみます。
尺骨でしょうかね??
それとも上腕骨か??
まさかとか大腿骨では??
想像を逞しゅうしてみます。
夕のキャンパスでは学生達がパラパラ?を踊っていました
前々から入ってみたかったマーメイドカフェに入ってみます。
ミルク珈琲と一口パンを注文して若き時代の思い出に浸ります。


キャンパス・カフェ内で休憩

帰る頃にはすっかり日が陰り、野焼きの煙が目にしみました。



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