薬王堂気まぐれ通信使bT87  2010・9・10
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サネカズラのことを図鑑で調べてみると雌雄異株となっています。
ところが我家に育つ株では一つの木に雌雄両方の花が咲いています。
はたしてどうなんでしょうか?
近くの山にサネカズラを探しに行ってみました。


山路来て  サネカズラ花に  過去を寄す

    (詠み人=気まぐれ広島人) 

短歌や百人一首の藤原大臣の和歌にはとうてい及びませんが私なりに詠んでみました。



サネカズラ
別名、ビナンカズラ
チョウセンゴミシを北五味子とするのに対し、サネカズラを南五味子として代用品とした!
茎を水に漬けて出てくる粘液を鬢(ビン)をととのえるのに使った!
山のサネカズラでは雄花ばかりで雌花が見つかりませんでした。
それにしても綺麗な花です。


雌花


昔はモクレン科と習った記憶がありますが今はマツブサ科のサネカズラ属に分類されています。
マツブサ科・マツブサ属にあたるチョウセンゴミシとマツブサの比較は以前に記述したことがあります。
雌の花は中心が緑色をしています。
よく観ると数個の子房が寄り添い球形を作っています。
子房の隙間からメシベにあたる柱頭らしいものが突き出ています。
雄の花は綺麗ですね!
雄花は中心が赤い色をしています。


雄花


赤いのは葯隔と呼ばれるオシベにあたる部分で花粉を包んでいます。
時間によりオシベの形は変化してきます。
最後には身を結ぶこともなく萎れてしまいます。
人生の行く先を示しているようです。


左=役目を終えた雄花  右=花粉を蓄えた雄花


もう一句、

サネカズラ 我見よがしと 咲きほこり・・
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