薬王堂気まぐれ通信使bT38  2009・8・29〜30
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

8月29日土曜日・午後5時、今日は少し早く海に出ました。
夕日は西に沈みかけています。
タンカーが横を航行します。
今夜も一人、海上ですごしました。

30日早朝、山口県の端島を離れ広島県大竹市の阿多田島を目指しました。
約30分航行したでしょうか!
海は時化ていました。
午前7時、大黒神島に昇る朝日は不気味に海上を照らします。



阿多田島・・・広島県大竹市に属し宮島の南側3キロに位置する人口300人ほどの島です。
ほとんどの人が養殖業とカキの生産に携わる漁業の島です。
私は50年前にこの島に来たことがあります。
猪子島に架かる橋は無く浅瀬は白く青く透明でこんなに綺麗なところがあるのか!と伝馬船から覗き込んでいた事を思い出します。
猪子島に上陸するとカタクチイワシを天日干しにして「イリコ」を作っていました。
その中にタツノオトシゴの幼生がいて摘み上げたことなども思い出します。
島の名前の由来は、どうゆう意味があるんでしょうか?
ともかく上陸してみましょう


赤い線上を歩く!


日曜日の早朝という事もあり人影がほとんどありません。
島特有の細い路地を抜けると阿多田島神社に通ずるメイン道路らしき道に出ました。
それにしても猫が多い!
それも茶のフジ猫ばかりで区別がつきません。
阿多田島神社の急な石段を登ってみます。
途中小さな宮がありました


頂上に着くと社殿があります。
挨拶を済ませ閉じられた障子を引いてみます。
中は整然として掃除が行き届いていました。
島特有なのか砲弾()が奉納されています。
戦場に向かい無事と武運を祈っての奉納だったのでしょう。
灯台小屋跡まで歩くことにします。


阿多田の村?を見下ろす。


何キロありましたでしょうか?
途中、観音山と書かれた道に登ってみます。
終点には高台がありキキョウママコナ(花アップ=黄色い点が見えません。ホソバママコナか?)が咲いていました。
ここからの眺めは素晴らしかったですね。


手前が猪子島、その向うが宮島


引き返し目的地に向かいました。
所要時間は約1時間!やっと到着しました。
昭和53年まで海上保安部職員が常駐し沖合い3キロにある白石灯台(灯標)の管理をしていたと説明版に書かれていました。
ここには灯台は無く管理小屋などの施設があっただけなんですね。
ここからの海も素晴らしかったですね〜


灯台施設跡からの眺め・右の島は山口県兜島。遠く左正面に霞むのが昨夜、停泊した柱島諸島


電気の無かった時代、油を燃やして灯台の明かりにしていたんでしょう。
そういえば宇品港や呉港から多くの兵隊さんや民間人、それに物資、軍艦などが航行する要所だっただけに浅瀬の目印だった白石灯台は重要だったのでしょう。
設置されている双眼鏡から沖の釣り船を覗いてみます。
石段を降りると油庫らしき建物がありました。


砂浜に下りる石段から


船から人や油桶を運ぶ際に使ったと思われるロープウエイの荷台らしきものが吊るされています。
直ぐ中を覗いてみたくなるのは癖なんです!
海岸にはカメノテが沢山ありました。
クズセンニンソウ、ハマナデシコ、ウシクグらしきカヤツリグサ科の植物がありました。


そこから島周りの山道に入ります。
しばらく進みましたが時間がかかりそうなの途中で断念し引き返します。
次回、又この先を探索してみましょう。
途中にあった植物は、ヒサカキエビズルカクレミノオオバヤシャブシツルグミトベラヤブマオでしょうか、それにヤマノイモなどの植物が見られました。
帰路、島の東側に下りますと井戸がありました。
水が満々と貯まっています。
井戸があったからこそ人が住めたのでしょう。
離島にも半年前から医師が常駐してくれるようになったと言います。
今日は休診日だったようです。
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