薬王堂気まぐれ通信使bS66  2008・2・23 bQ
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

後編

さて宮島七浦巡りの後半を載せてみましょう。
H革篭(こうご)崎からSの聖(ひじり)崎を経て〜

前回は可部島のある革篭崎まで紹介しましたね。
可部島を見ながら革篭崎を左手に曲がります。

左に可部島・右は革篭崎


丁度、宮島の南側、広々として人気のない明るい場所にやってきました。
正面にI山白浜神社が見えてきます。
強い波に社の周りの盛り土が赤く露出しています↓

山白浜神社


波静かな内湾の山白浜神社を後にしてJ養父崎(やなぶざき)神社に船を進めます。
天高く私たちを迎えてくれたのは鷹の仲間=ミサゴでしょうか?
その他にも数羽の猛禽類が舞っていました。
養父崎神社は船を先導してくれる神鵜(こがらす)の霊を祭っていると聞きます。
社の形は特異でここだけ鳥居が二重構造になっています。
この社の沖では御烏喰式(おとぐいしき)が行われます。
船上で奏でられる楽と共に神官の差し出す団子を養父崎の森から出てきた二羽の烏(からす)がくわえて持ち帰るという式のことで重要な船の安全を願う儀式とされています。
カラスは雌雄一対で神鵜(こがらす)と書かれますが鵜(う)ではなくて烏(からす)です。
カラスが来ない場合は穢(けがれ)のある同乗者が居るというと言う・・・
パンの切れ端を海中に投じてみましたが飛来するのはカモメトビ
トビと小型の猛禽鳥でしょうか?頭上で飛行をしたり・・・どうも私の艇には心清らかな者が居ないようです。
神烏は近寄らないようでしたので自ら御烏喰(おとぐ)ったという!
それにしてものどかな宮島の風景がありました。

鳥の舞う海を後にしてKの青海苔(あおのり)浦に向かいます。

青海苔浦(中央が青海苔浦神社)
青海苔浦には広い砂浜があります。
砂浜の左手には川があり直接、海に流れ込んでいます。
神社の両側、砂に生えているのはハマゴウです。
クマツズラ科の植物で実を蔓荊子(まんけいし)と呼び頭痛や目の病気に使ってきました。
枕の中に入れると熟睡が出来て頭痛を取り目を清くすると言われます。
海上からK青海苔浦神社に手を合わせて次に向かいましょう。
このあたりまで来ますと道路を付けた跡が残っていますが随所で崩れています。
南から吹く強風に岸は険しく削られています

同じく風波に削られた半島と砂浜が見えてきました。
ここは腰少浦(こしぼそうら)です。

腰少浦(腰細浦とも)

七浦の中でも最も広い砂浜です。
島内ではここまで車で来ることが出来ます。
浜の中央にはN腰少浦神社が鎮座していました。

半島を廻って島の東北側に向かいます
ここにも広い砂浜がありましたね。
ここは入浜(いりはま)↓です。

入浜(中央に在るのは入浜神社)
昔の入浜神社はもっと素朴だったか、或いは名前だけで社は無かったものでしょう。
たとえ在ったとしても幾度もの荒波に吹き飛ばされたはずです。
この浜の前は広い海原が広がります
カモメを見ながら島を廻りますと鷹ノ巣(たかのす)浦にやってきます。
ここには日清・日露戦争開戦時に広島に攻め入った外国船を撃つべく砲台の跡が残っていました。
P鷹ノ巣(たかのす)神社は海から見えない位置にありますので次回にでも陸上からご挨拶することにしましょう。
北を向く海岸線は険しく続きます。
長い間、波に浸食された奇妙な岩も目に付きます。

さあ、Q包ヶ浦(つつみがうら)神社が見えてきました。
風の強さに船は流されます。
海に浮かぶ岩の上に祀られた包ヶ浦神社に誰が手を合わせに来るんでしょう?
包ヶ浦は厳島合戦の折(1555年10月1日)に陶(すえ)軍を撃つために毛利(もうり)軍が上陸した浜です。
日差しが回復してきました。

Rの杉ノ浦に向かいます。
杉ノ浦にはカキ業を営む人達が多く住んでいます。
この浜はアサリが多く、昔、掘りに来た事がありました。
杉ノ浦神社は防波堤で守られていました。

さて、多くの浦を紹介してきましたが宮島の七浦は御床(みとこ)神社須屋浦(すやうら)神社山白浜(やましろはま)神社青海苔浦(あおのりうら)神社腰少浦(こしぼそうら)神社・鷹ノ巣浦(たかのすうら)神社・杉ノ浦(すぎのうら)神社のある七つの砂浜を指します。
紹介してきました養父崎(やなぶざき)神社入浜(いりはま)神社包ヶ浦(つつみがうら)神社は七浦外の拝所と言うわけです。

聖崎(ひじりざき)が見えてきました。
内陸から見える風光明媚な場所で沖合いに灯篭が一基、奉納されていました。
妻を宮島に上陸させて私はスクリュウを点検しにマリーナに直行いたしましょう。
今日は山間部では雪、海も結構荒れていました。
マリーナに到着し点検してもらいますと案の定、ペラの二枚が岩にぶつかって曲がっていました。
この状態で乗り続けるとエンジンに負担をかけますので則交換しました。
スクリュウ代金、上げ下ろし費用を入れますと3万円かかりました。
船は維持費用がかかりますね。

今回の宮島・七浦巡りの旅、いかがでしたでしょうか。楽しめました?
貴方も是非行ってみて下さい!
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