薬王堂気まぐれ通信使bS58   2008・1・6
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

正月気分も抜けきらないまま気まぐれ広島人は瀬戸内海に出ます。
私の舟は24フィート、全長約7メートル半、エンジンは2サイクル・140馬力。
それに20馬力の予備エンジンを搭載しています。
今日は江田島(能美島)沖に浮かぶ無人島・大黒神島に行くことにしました。

地図の上から判断しますと大黒神島まで約30キロ、所要時間は約45分です。
ということは舟の速度は時速約45キロ、往復60キロでガソリンの消費量が60リットルですから一キロあたり1リットル消費、これでは地球が暖かくなるはずですね。
という理由から舟を係留している場所までは自転車で行くことにしています!
大黒神島は大きい割には人が住んでいません。
島の西側は一目につかないところですが自然が多く残されて風光明媚な海岸線が続きます。
ところが埋め立てや建築の材料にされる石が採取され山が大きく崩されています。
残念ですね。
仕事をされている方には悪いのですがこんなに山を削って後の世にはどうするのでしょう?
平たい島にして岩国基地の飛行場にするという案が数年前まで真剣に検討されていました。
大黒神島が見えてきます
西の海岸線は切り立った岩の壁面が続きます。
そこを過ぎて南西側に舟を進めました
綺麗な海原ですね〜!
海と山が共存した豊かな自然がありました。

大黒神島南西部

南側・・・山が白い肌を見せるようになりました。
桟橋と崩された山が痛々しく見えます。
石を運ぶ大きな船が横付けされています。
とにかく上陸してみましょう。
作業員が使う舟に私の舟を横付けして上陸します。
丁度、昼時で作業をする運転手は食事中でした。

気まぐれ広島人:「こんちわ〜」

不意の来客は珍しいのでしょう。

車上の作業員:「何しにきたん?」

気まぐれ広島人:「水晶がないですか?」

作業員:「見かけんね〜!何時までおるん?」

気まぐれ広島人:「2時間くらい舟を係留させて〜や、そしたら帰るけ〜」

作業員:「ええで〜、イノシシがおるけ〜用心しんさいよ、」

私は作業の邪魔にならないように車の入らない切羽を登ることにしました。
海岸線を通過して岩道を少しずつ登ります。
削られた道は乾燥してススキが生えているだけ
それでも眼下の海岸線は綺麗な砂浜を残していました
150メートルくらい登ったでしょうか?
石を拾ってみます。
石英ですが水晶ではなさそうです。
道はここで終わりになっていました。

上り詰めたところで・・・

あたりを見てみましょう。
サルトリイバラ(ユリ科・草本)の赤い実があります。
ヒサカキ(ツバキ科)にも実がついています。
シャシャンボの実が熟れていました。
シャシャンボはツツジ科・スノキ属で実はブルーベリーと同じ甘酸っぱい味がしました。
葉の裏側をこすると引っ掛かるような葉脈を感じます。

シャシャンボの実

分からない葉(イソノキの可能性!)があります。
これはヤマモモ(ヤマモモ科)でしょうか?(カゴノキの説!)
モッコク(ツバキ科)もあります。
若木に棘のあるカンコノキ(トウダイグサ科)がありました。
カンコノキ成木になると棘がなくなるようです。
鹿などに食べられないよう若木には棘があるのでしょう。
カンコノキには赤い種子の入った実がついていました。
海は平和、何時までもこの自然が残って欲しいものです。

瀬戸の海原
ホーム   一覧に戻る