薬王堂気まぐれ通信使bS56  2007・12・24
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

皆さま、新年明けましておめでとうございます。
今日は2008年1月2日、午前11時・・・
気まぐれ広島人は家にじっとしてパソコンに向かっています。
昨年末の薬王堂気まぐれ通信使を発信しておかなければ!

昨年の12月24日は休日の月曜日でした。
夜は親戚並びに身近な方々との年忘れ会をいたしました。
その前に近くの山に登って来たんです。
藤ヶ丸山(665.4メートル)、初めての山でした。

午後からの登山でしたのでゆっくりと歩きました。
ヤマアジサイの冬花が雨にぬれています。
誰も来ないんでしょうね。
イノシシがやたら土を掘り返しています。
樹の肌に動物のつけた傷があります。
ここらでは熊はいませんから恐らく鹿が角で引っかいたものでしょう。
何の木だろう?
濡肌では判断が出来ませんので近くの落ち葉を見てみます。
カエデの葉に混じってひときわ大きなコシアブラの葉が落ちていました。
この木でしょうね。

藤ヶ丸山に至る山道

雑木林を抜け頂上を目指します。
車を下りて約1時間で頂上に着きました
辺りは霧がたちこめています。
直ぐに下山しましたがこんな静かな場所が近くにもあります。
植物を見てみましょう。
サルトリイバラの赤い実が霧雨に濡れています。

サルトリイバラの赤い実

ずいぶん形のいい大きな実でしたね。

ヤブニッケイとシロダモが気になりました。
同じクスノキ科の植物ですがヤブニッケイはニッケイ属、シロダモはシロダモ属です。
どんな違いがあるのでしょう。

ニッケイ属・ヤブニッケイ=冬芽の燐片は葉状、葉は対生または互生し、3脈〜3行脈。葉の裏面には毛が無い。

シロダモ属・シロダモ=葉の裏は灰白色。

平凡社の「日本の野生植物・木本」にはこう書かれています。
それにしても区別のつきにくい植物です。
画像で比較してみました。

ヤブニッケイ
ヤブニッケイ↑は確かに葉が一枝に対生〜互生に着いていました。

シロダモ
シロダモ↑は一箇所に集中して葉が輪生しています。

冬芽を見てみましょう。

ヤブニッケイの冬芽
ヤブニッケイの冬芽↑は肉厚の葉に似た燐片をしています。

シロダモの冬芽
シロダモは冬芽↑がずいぶんと長くなり毛のある薄い燐片に包まれています。

葉を見てみましょう。

表を比較してみます。
どちらの葉の表も毛が無くて3葉脈が際だちます。

葉の裏はどうでしょうか?
ヤブニッケイに比べてシロダモはずいぶんと白さが目立ちます。
シロダモの語源になったとも思われます。

そんなわけで一銭(一円か?)にもならないことが気になる年の暮れだった!ということで2008年も宜しくお願い致します。

広島市を府中町から見たところ・山は南区の黄金山
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