薬王堂気まぐれ通信使bS23  2007・4・22
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

4月22日の日曜日、気まぐれ広島人夫婦は山野峡に行ってきました。
いつも仲がいい夫婦ですね〜

2007年4月22日・山野峡 龍頭滝

山野峡は広島県と岡山県の県境、帝釈峡の少し南に位置し石灰岩地層がある場所です。
岡山県を吉備地方と言いますが、そこで発見され命名された植物にキビヒトリシズカがあります。
キビヒトリシズカは環境省レッドレータブックの絶滅危惧U類に指定され大切に保護されています。
広島県や山口県、香川県、九州の一部でも発見されていますが個体数は非常に少ないものです。
石灰岩地域に好んで生育するキビヒトリシズカを私は一目見たいと思っていました。
私は2年前の2005年4月17日にここに来たことがあります。
そのときに山野峡の岡山県寄りに群生するヒトリシズカを見つけました。
これがキビヒトリシズカなのか?それともヒトリシズカなのか?分かりませんでしたが画像を載せてみましょう。

2007年4月22日撮影・山野峡のヒトリシズカ


1999年4月29日に私は帝釈峡付近でヒトリシズカを撮影しています。
ヒトリシズカの白く見える雄ずいの長さは5ミリくらいだと言われています。
今から8年も前のデジタル画像ですが結構綺麗に撮影されています。

1999年4月29日・帝釈峡のヒトリシズカ


それと2003年4月20日に広島県の石灰岩地層がある海に近い場所でヒトリシズカを撮影します。
これは白い雄ずいが長くキビヒトリシズカの特徴があるように見えます。
実際に測ったところ1〜1,3センチほどありました。
キビヒトリシズカの雄ずいの長さは1センチを越えるものとされます。

2003年4月20日・広島県島しょ部のヒトリシズカ


ヒトリシズカの花に見える白い部分は雄ずいで内側下に葯をつけています。
一つの子房を持つ雄ずいの内側に2つの葯があるものをヒトリシズカ、4つの葯があるものをキビヒトリシズカとする!と図鑑には出ています。
2003年4月20日に撮影したヒトリシズカの葯は分かりづらいですね。
2007年4月22日に山野峡で撮影したものにははっきりと葯が見えます。
しかし雄ずい根元に見える黄色の葯は二つあるように見えます。
雄ずいに4つの葯はどんなつき方をしているのでしょう?
私が撮影したこれらのヒトリシズカはどちらなのか?はっきり分かりませんでした。

山野峡は雨が降っていました。
今月のヒコビア会も山野峡で行われていました。
数人の知人に挨拶をしただけでしたが山で出くわす植物好きの方々との出会いはいいものです。
雨の中、色々な植物を撮影しました。
アオキの雌花アオキの雄花
ヤマネコノメソウ
フウロケマン
ヒガンマムシグサ
フタバアオイフタバアオイの花
ミヤマハコベ
ムラサキケマン
ネコノメソウ
セントウソウ
シロバナネコノメソウ
シャガ
チドリノキ
トウゴクサバノオ
ツルカノコソウ
ヤマルリソウピンクのヤマルリソウ
コクサギ
イチリンソウ
コチャルメルソウ

この地方ではあちこちに休み堂があります。
観音堂・辻堂・地蔵堂とも呼ばれています。
福山初代藩主=水野勝成が1600年ころ保護奨励政策をしたともありますがそれ以前から休み堂は福山周辺にあったもののようです。
その側の、わずかな畑地を耕しながら生活してきた民家を見ながら帰路につきました。

山野峡付近の民家
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