薬王堂気まぐれ通信使bS17   2007・2・24
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

ニュージーランド6日目 2月24日・土曜日・マウントクックと空中飛行

ニュージーランド旅行も中盤となりました。
今日は宿泊地のテ・アナウのユースホステルから約500キロ離れたマウントクックまで車で移動しなければいけません。
早朝5時半、未だ暗いうちから町を出発します。
予定では昼過ぎにマウントクックに到着する予定です。

テ・アナウからマウントクックまでの青い線上を走行!
二日・三日目と宿泊したクイーンズタウンに向けて薄暗い道を走行します。
早朝は動物達の警戒心が薄くなるようです。
何度か兔や小動物をひきそうになりました。
ニュージーランド、ここ周辺の道には多くの小動物が車にひかれています。
収集すれば毛皮コートの何着かが出来るのではないかと思われるほどです。
ワカティプ湖の端に到着した頃には空がぼんやりと明るくなって来ました。
それから30分、湖畔を走行しクイーンズタウン近郊に近づきます。
羊が目を覚ましたばかりでしょう!私たちを避けるように霧の中に逃げてゆきます。
時々休憩しながら延々と続く南ニュージーランドの道をひた走りました。
途中、ハリモグラが道路を横断しようとしていました。
ずいぶんゆっくりと歩くものですね。
これならひかれて当然です。
車から降りて車道の横に足蹴りします。
ハリモグラは丸まってしまいました。
顔を見てみましょう
タイヤでひいたらパンクしそうな針を全身にまとっています。

左遠くマウントクック、手前は氷河の水で出来たプカキ湖
正午過ぎ、やっとマウントクックの見える場所↑に到着しました。
蒼いプカキ湖(氷河湖)に流れ込む小川には沢山の植物が見られます。
ゴマノハグサ科だろうと思われる黄色い花、マメ科のミヤコグサ、まっすぐに伸びたランの仲間(オニオン・リーブド・オーキッド?)、アカバナに似た植物、分からない立ち枯れた植物、黄色の花の茎に毛のある植物ハマウツボ科の植物など・・・
実は午後3時にマウントクックのタスマン氷河に雪上着陸=ランディングする飛行機の予約をしていたんです。
その前にマウントクック・ハーミテージホテルにチェックインしなければいけません。
先を急ぎます。
左にハーミテージホテルが見えてきました。

左すみに小さくハーミテージホテル
氷河に落ち込む雪渓が目の前に見える素晴らしいシツエーションです。
右手には雪の帽子をかぶるマウントクックがクックりと見えました↓
耳をすますと時々雪の塊が谷に落ちる鈍い音が聞こえてきます。
なんとも素晴らしい光景です。
あとでゆっくりと風景を楽しむことにしましょう。
先ずはホテルのカウンターに行きまして手続きをいたしましょう。

マウントクック主峰
なかなか見晴らしのいい場所ハーミテージホテルはありました。
私たちの泊まる部屋はホテルから100メートルほど離れたモーテル形式になっていました。
急いで部屋に荷物を入れ込み予約した飛行場に向かいます。
快晴でしたが今日は気流の状態が悪く氷河着陸(ランディング)は無理だという事を告げられます。
それでも氷河上空とマウントクックを主峰とした南アルプス周辺を飛行してもらうことになりました。
地図上で雪マークのあるGlacier Snow Landing(氷河雪上着陸)だけを除いた赤いラインコースで飛行してもらいました。

赤い点線を飛行
飛行機は10人乗りの単発機で車輪と雪ソリを装着しています。
私はパイロットの横に、家族と二人のカップルは後方座席に座ります。
私の座席は操縦が可能なんでしょう、目前に計器が並び足元には方向舵らしきペダルがあります。
発進です。
飛行機はタスマン氷河に向かって上昇します。
左にはパイロット越しにマウントクック東斜面が見えます。
窓から山並みを見ますと褶曲を示す断層が見られました。
雪に彩られた山並みすれすれを小さなセスナ(赤丸内)が飛んでいるのを確認します。
遠くマウントクック、眼下にタスマン氷河が川の流れのように見える最深の飛行ルートまで飛んできました。
ここで大きく左に旋回します。
クックに通ずる一連の山並みですが頂上付近は厚いガスに覆われています。
季節は夏なのに斜面は積雪に覆われ自らの重みで今にも崩れ落ちそうになっています。
左前方に3498メートル=第二の高さを誇るマウントタスマンが見えてきました。
人を近づけない切り立った尾根です。
そしてマウントクック=3754メートルの北壁が見えてきました。

マウントクック北壁
地上から見える雪を抱いた南壁とはずいぶん雰囲気が違います。
頂上付近をかすめるように飛行しながら右に旋回し、あっという間に下降しはじめます。
上↑右の湖はフッカー湖、左はタスマン湖、左遠く蒼く見えるのはプカキ湖、いずれも氷河からの水が流れ込んでいます。
雪解けの水が溜まったブルーの池がありました。
後ろを振り返るとマウントクックの南斜面が・・・
マウントクックは三角形に削られた山のようです。
30分の空中飛行はあっという間に過ぎ去りました。
妻は氷河着陸を心待ちにしていただけに残念でしたが山並みをしっかり目に焼き付けただけでも幸運です。
宿舎に戻って庭から見えるアルプスにビールで乾杯
午後6時過ぎ・・・マウントクックは時間と共にその容姿を変化させました。

午後6時過ぎ、西からの夕日に映えるマウントクック
今夜は自炊は止めにしてハーミテージホテルのオリジナル料理を楽しむことにします。
子羊の肉とニュージー特産のムール貝ジャガイモにハムとトマトとパスタ、デザートに果物をしっかり食べて明日に備えましょう

       
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