薬王堂気まぐれ通信使bR02  2005・5・30
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

ハルウコンの花↑
先日、阿蘇の薬草観察会に行った時に薬用植物資源種子島研究センターの香月茂樹先生からウコンハルウコンガジュツの違いについて説明を受けました。
広島でも最近はウコンを栽培する方が多くなってよく目にします。
しかしハルウコンとの区別がどうも判り難いと思っていたところ、近くに住む鹿児島県出身の婦人(約80歳!)がその仲間を栽培していることに気がついたのです。
ウコンもハルウコンもショウガ科の植物でクルクマ属(Curucuma)に当てはまります。
仕事をする前にこの植物の花を撮影させてもらいました。
花柄が土中から立ち上がり、花弁の上部の色が鮮やかなピンク色をしています。
葉の中央にはガジュツに見られるようなアントシアニンの紫色はありません。
それに葉の裏側にビロード状の毛が密生しています。
これはハルウコンでした。
現在、東南アジアを中心にクルクマ属はかなり栽培されているそうです。
よく目にするショウガ=生姜はショウガ科のショウガ属(Zingiber)に分類されますが日本には自生していません。
クルクマ属ももちろん移入種ですが九州南部や奄美大島、種子島、沖縄地方では栽培が容易のようです。
このご婦人は何故ハルウコンを栽培してるのでしょうか?
何でも鹿児島の親戚から株を送ってもらい育てているとか・・・
その根を晩秋に収穫して乾燥し、粉末にして内服していました。
以前、私の薬局にも来まして『ウコン末』を購入したことがありますがおばさんの曰く、断然自分が栽培するハルウコンのほうがいい!と断言しました。
私もそのハルウコンの粉末を飲ませてもらいました。
ウコンやガジュツのような強い味もなく淡い黄色のハルウコンの末は飲みやすいという感じでした。
『おばさんはハルウコンで元気なんだね!』と云いますと『ウコンやハルウコンに関してはあんたより先生だ!』とも言います。
脱帽です!
香月茂樹先生に見せてもらったウコンとハルウコンの根の画像も交え自分なりに区別をしてみました。
画像が少し大きかったでしょうか↓・・・
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