薬王堂気まぐれ通信使bQ52  2004・5・16
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日渉園内の新設茶室・日渉庵↑

雨の中の日曜日、医史学会のお誘いを受け日渉園(にっしょうえん)のお茶会に行ってまいりました。
日渉園といえば200年前、浅野藩の薬草園があった場所です。
もっと詳しく言いますと幕府を非難した医師の高野長英さん(シーボルトの弟子)が終身刑を言い渡され火災脱獄して隠遁生活をしていたのがこの日渉園だったんですね。
7ヶ月(数日との説もあり諸説紛々!)ここで身を潜めていたそうです。
今から150年ちょっと前のこと・・・
その後、時代はめまぐるしく変わり日本は無血開城して外国と国交を樹立、後にその外国と戦争までしてへとへとになったのが60年前のことでした。
ついこの前のことですね。
我が家のすぐ側にあります新設の天神川JR駅を出発したのが9時半頃だったでしょうか!
10時には無人の三滝駅に到着しまして日渉園跡地に上がっておりました。
そこには最近出来た茶室があります。
高野長英さんの隠れ住んだ茶室は復元されてお茶会(今回四度目!)が催されたんです。
私は山で野点(のだて=)をすることはあっても本格的なお茶会というのは始めてなんです。
緊張しましたね〜
何しろ何にもわからないんですから・・・
茶道は表千家流でした。
庭の見える庵でしばらく懇談した後に四畳半の茶室に入りました。
私を含め茶をいただくメンバーは六名
茶を用意していただく方は三名いらっしゃいます。

狭いですね〜
部屋には電気もありません。
当たり前か!
この部屋には炉を切ってありませんでした。
持ち込まれたのは火の熾った綺麗な火鉢?と鉄瓶が一つ。
後で聞きましたらこの火鉢?は古伊万里の高価なものと言うことでした。
そういえば・・なるほど・・
鉄瓶は南部鉄器の由緒ある一品とのこと、
素人の私には何がなんやら判りませんでしたね〜
私のすぐ横で若くて美しい女性に茶を入れていただきました。
茶菓子の後で出されたお抹茶は最初に私に進ぜられました。

『ありがとうございます。ではいただきます。ズズ〜〜、(:;)ゝあちちちち・・・』

いただいたお茶はめっぽう熱かったですね〜(^^;)汗
三度で飲みほすつもりがフーフーしてしまったりして・・・
見よう見まねで『このお茶碗は???』なんて聞いたりしました。
野点とは全く感覚が違いました。
それに適当にお話もしないといけないんですね〜
話の内容はさりげなく活けてあります茶花や掛け軸、茶道具の話しと聞いておりました。

『この茶筅は何で出来てるんでしょうか?ハチクでしょうか?マダケでしょうか?まさかモウソウではないようです。節の盛り上がりと線の入り方からマダケでしょうかね!あの庭掃除する竹の・・!』

なんて一人で話すもんですから側の茶人の方々は呆れて・・・
雨の中、そんな気まぐれ人の話に茶会は誤魔化されてしまったようです。
掛け軸は『喫茶去』とありました。
茶花は古竹にムラサキツユクサとオオヤマレンゲの蕾、それにコバノズイナ。
ユキノシタ科のコバノズイナという植物は知りませんでした。

無事にお茶会は終了いたしました。
日渉園の庭園内にはサツキとノアザミが咲いているだけ!
その後、私は反省を込めて一人で三滝寺に参ってきたんです。
コバノタツナミらしき花が岩陰でひっそりと咲いておりました。

そうそう、皆さんの画像も入れておきましょうね!

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