薬王堂気まぐれ通信使bQ49  2004・4・29
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

いよいよですね!連休・・・
皆さん何処に行きますか?
29日私は広島市の西地区、極楽寺山↓(661メートル)に行ってきました。

3度目くらいですかね!
ずいぶん前に来たのと天候が違っていたせいもあって昔の記憶が変わっていました。
それに車道が整備されておりました。
1991年の台風19号で森林が倒され見晴らしがよくなってもいました。
見晴らしがよくなったのは数年前の己斐断層地震の影響が有るのかもしれません。
眼下に広がる広島湾の景色は人の営みが自然を追いやっているようにも見えました。
昔(私が幼少の頃)は手前の林のところまで海だったのに・・・
右手向こうには安芸の宮島が見えるのが分かります。
広島湾周辺の高山寺院は西暦700年代に行基(ぎょうぎ)によって開山され空海によって寺を大きくしたと言われています。
極楽寺(説明版)も真言宗派の寺院として今も残っています。
今の本堂は1562年、毛利元就の命令により再建築された古い木造寺院と言われています。

山の中を歩いてみました。
新緑に気がつく植物はたくさんありますが特に興味を引かれたのはサンヨウアオイです。

ウマノスズクサ科・カンアオイ属のこの植物は少し日の差す乾燥した斜面を好みます。
カンアオイ属の植物は日本に多いですね〜
地域によってさまざまな種類があるようです。
花が地中を向いて咲くため種子の拡散が著しく少なく100年で10メートルも進まないといわれています。
広島県ではこのサンヨウアオイとよく似たミヤコアオイが見られます。
葉の形や模様だけでは区別がつけられないでしょう。
しかし花の形とおしべの数が違います。
サンヨウアオイのおしべの数は6本、ミヤコアオイではおしべが12本です。



但しサンヨウアオイには小さいですが不完全なおしべが6本あります。
サンヨウアオイは海に近い山、ミヤコアオイはやや寒い中国地方の山間部に多いようです。
おしべの数からするとミヤコアオイが変じてサンヨウアオイに近づいた!ともいえます。
難しい話はそのくらいにしてサンヨウアオイを一株引き抜いてみました。
根の部分は土細辛(どさいしん)と呼ばれています。
皆さんはこんなことはしてはいけませんよ!
漢方薬に使われる細辛(サイシン)はこの植物に近いウスバサイシンの根や中国産のケイリンサイシンを使います。
作用は少量で心臓を早くするヒゲナミンなどのアルカロイド、その他、痛みを麻痺させる成分が含まれています。
この植物を食草とするギフチョウ以外には有毒植物でも有ります。
時々ギフチョウの幼虫に食われた葉を見ることもあります。
広島近辺の山々は昔からギフチョウを観察するにいい場所だったらしいです。
まあ、ウマノスズクサの仲間ですからね!
余り食べていいものはないはずです。
その他の気のついた植物を紹介してみましょう。
ギンリョウソウチゴユリミヤマガマズミミヤマシキミシロモジなど・・・
一つだけシソ科の植物で分かりにくいものがありました。
旧山道上にありましたがキランソウに近いと思います。
はて何でしょうか???
分かる人がいたらおせーて(^o^)V


↑シソ科のこれは何でしょう?

4月29日、そんな休日でした。

あ〜眠い・・・(4月30日午後10時45分)

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