薬王堂気まぐれ通信使bQ31   2003・12・8
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

前回、マメガキの画像を載せましたら、昔見たことのある懐かしい柿です!と連絡がありました。
マメガキは別名シナノガキとかブドウガキとも呼ばれます。
古い時代、柿渋を採る為に中国から移植されたものだそうです。
霜の降りる頃に甘くなって食用になります。
柿渋の成分はタンニンです。
タンニンは化学構造式がビタミンPと似ており毛細血管の透過性をよくして血圧を下げる作用があります。
葉や果実にはビタミンCも多く含まれ二日酔いにいいと言われていますね。
私も二日酔いの時、柿を食べて気分が爽快になった経験があります。
秋だけしか柿が手に入らないのが残念です・・・

3週間前に柿の一種、トキワガキ↑を探しに宮島に行って不発に終わりました。
昨日の日曜日は万全を期し、万年青年82歳を伴って再挑戦しました。
トキワガキ( カキノキ科・カキノキ属 Diospyros morrisiana )は日本の野生の柿です。
葉は常緑(常葉=名前の由来!)で一見して柿の葉とは思えないほどしっかりした厚みと緑色をしています。
万年青年はこの珍しい柿の在り処に迷わず案内してくれました。
実の大きさは約2センチ、表面が黒ずんであまり美味しそうには見えません。
実際、実をかじりましたが渋くて種ばかり大きく果肉部分はほとんどありませんでした。


トキワガキの実と種↑

まあ、原始的な柿!と言った感想ですね。
温暖な気候で斧の入っていない宮島の森ではトキワガキなどの珍しい植物が見られます。
目的を果たした万年青年と気まぐれ広島人は観光客の行かない宮島の絶景場所に足を運びました。
瀬戸の風景!遠くには周防大島、右手の島は阿多田島、左の三角島は小黒神島です。
眼下に広がる海原には雲と太陽の変化で織り成す模様が海面に反射していました。
牡蠣イカダは風にあおられ沖に向かってU字形に変形し、快晴なのに太陽の反射光が強すぎて手前の松は暗く写っています。

瀬戸内の島は今、実りの季節です。
ヒメユズリハ、ハマニンドウ、シロダモ、サカキ、サネカズラが実を付け砂浜には紅葉前のイワタイゲキが群落をつくっていました。


ヒメユズリハと瀬戸内↑

珍しいものでは鹿から逃れたシバナ↓が僅かに生育していました。

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