薬王堂気まぐれ通信使bQ27  2003・11・3
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

いやー! 驚きました!

先日、沖縄から結納の儀を執り行う使者が到着したのです。

私が初めて沖縄に行きましたのは大学生だった頃、日本復帰直後の沖縄でした。
未だドル換算の名残のある、ベトナム戦争の最中でコザの町には米兵があふれている頃でした。
鹿児島から船に乗って一昼夜波にもまれて那覇港に到着したことを昨日のように思い出します。

そして33年後において、まさか我が娘が遥か洋上の首里国からフィアンセを連れてこようとは夢にも思わなかった!

先日、我が家で結納の儀が滞りなく行われ、主役のご両人、気まぐれ広島人夫婦と親族、彼氏両親及び親族、この出会いを心から喜んでおります。
沖縄の人は儀式を大変に重んじるんことが分かりました。
平素、何につけいい加減な気まぐれ広島人にとってまさに驚きの一日でした。
そこで読者の皆様に沖縄流結納の儀式を紹介してみましょう。

先ず結納とは・・正式に結婚の申し入れと承諾をあらわす儀式であること!
まあ、大和(本土)でもこの意味は同じでしょう。
しかし進行手順がずいぶん違うんです。
先ず男性側が持参した泡盛で杯を酌み交わします。
酒盛ですが沖縄の方言で『さきむい』と言うようで先ず主役の本人同士が固めの杯を交わします。

男性が女性に杯を与え、次に女性側の両親その親族と続き女性側の両親が男性に、男性側の両親に、親族にと杯を交換してゆきます。
席順も上座・下座が厳しく設定され、床の間にはお目出度い掛け軸を用意し草花をあしらい、男性側は儀式に必要な結納の品一切を運んできます。
それにしても重かったでしょう。
主役本人を含め5人の使者ながら沖縄からこんなにたくさんの品々をどうやって持ってきたのか?
衣装・泡盛・結納の品々・結納菓子・紅白の大きな饅頭・などなど・・・
そして男性側親族の進行役にいたるまで完璧な結納の儀式でした。
気まぐれ広島人の発した言葉は家族紹介と『幾久しくお受けいたします!』だけでしたので楽でした。
沖縄の結納菓子も興味深いですね。

何でも一番下の白っぽい長い菓子は男性シンボルをあらわし、その上の丸っこい割れた菓子は女性をあらわすと言います。
上に重ねられた結び目のある桃色の菓子は子々孫々、子宝を象徴しているとの説明でした。
本土にも象徴信仰がありますが沖縄にもあるんですね。
ともあれ、結納が無事に済んで気まぐれ家も何とか一安心。
両家親族一同で紅葉真っ盛りの安芸の宮島に報告に行ってきたというわけです。

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