薬王堂気まぐれ通信使№816  2020-11-8
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

広大理学部とヒコビア会が開催する植物観察会に参加してきました。
場所は東広島にある広島大学キャンパス横の鏡山でした。


ここには3年前、薬草に親しむ会で来たことがあります。
当時とは違う目で見た植物や自然を載せてみましょう。
先ずは鏡山公園の周辺に植栽された樹木でメタセコイヤ(曙杉)とラクウショウ(落羽松)の違いを指導者から教わります。
メタセコイヤは絶滅した樹木とされていましたが1945年頃に中国の山中で発見されました。
生育が早く病害虫にも強いことから公園樹として世界に広まりました。
ラクウショウは別名=ヌマスギとも呼ばれ湿地のある場所でよく成長します。
この二つの樹木が鏡山公園では混生しており判別が難しいので画像を載せてみましょう。
小葉のあるメタセコイヤの葉は枝に対生に付きます。
よく似たラクウショウの葉は互生が交じる形で枝に付きます。
ラクウショウの実はメタセコイヤの実よりかなり大きなもののようです。
樹肌(メタセコイヤラクウショウ)も違うようです。
ラクウショウは湿地で気根をたくさん出します
そんな違いを確認しながら公園内を散策しました。
外来植物が多く植わっていました。
紅葉しているのはアメリカフウ(モミジバフウ)、風に吹かれて落葉しています。
下草にメリケントキンソウがありました。
湿地にはサクラタデ花を咲かせています。
湖面の入り江にジュンサイ(新芽)が見えます。


鏡山公園 大池


テリハノイバラ
イヌツゲ
サクラバハンノキ
アシ
コバギボウシ
ヒメシダイヌコウジュ
アリノトウグサ
シラカシ
ユズリハ
カキノキ
ヒメユズリハ

などが目に付きます。
山道に入りました。

ハリガネワラビ
タカノツメ
クロキ
ソヨゴ
シシガシラ
アベマキ
ヤマウルシ
サルトリイバラ
ヤブムラサキ
アラカシ
ハクウンボク
コシアブラ
ウラジロノキ
コバノミツバツツジ
ヤマツツジ
ヒトツバ
イヌザンショウ
マテバシイ
ミヤマニガイチゴ
マンリョウ
ネズミモチ
ウラジロ
クマザサ
ササクサ
コウヤボウキ


コウヤボウキ


ミヤマガマズミ
コウゾ
クズ
アオハダ ()
ヤクシソウ
ススキ
ヒヨドリバナ
ヌルデ (ヌルデシロアブラムシが五倍子から羽化しています)
ウツギ
ネムノキ
シュンラン
ナツハゼ
ネズミサシ
コナラ
ヤマノイモ
ヤブコウジ
カワラタケ
ハウチワカエデ
ホオノキ
ネジキ

ミヤマナルコユリと思われる植物があったので載せてみましょう。


ミヤマナルコユリ


外見からするとアマドコロに似ていました。
実は黒く実柄の付け根は少し大きくなっています
茎を触ると丸く細めで陵がありません。
葉はアマドコロに似ていますが葉の端がゆるやかに波打っています。
根を掘ってみました
根はナルコユリのような塊根ではなく、アマドコロの根のように棒状に伸びています
私判断でミヤマナルコユリと判定してみましたが如何なものでしょう?


鏡山山頂より東広島を望む



以上、3年前に確認した植物も見ながら山頂を目指します。
前回にも書きましたが鏡山城は歴史がある山城のようです。
300メートル四方の城跡には5つの井戸跡が残っているそうです。
大勢の者が生活していたことがわかります。
今は昔、、兵どものが夢のあと・・・


山は秋模様

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