薬王堂気まぐれ通信使№767  2017-4-16
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

4月16日・日曜日、ヒコビア会が関与する植物観察会に参加してきました。
今日は吉和のもみのき森林公園内を散策します。


担当者の話によりますと、昭和40年ころ吉和村の対策事業の一環で一帯にあるブナを伐採し(肉)牛を放牧するための広大な牧場を造ったそうです。
伐採される前はいたるところにサルメンエビネの咲く豊かな自然の森が広がっていたと言われます。
なだらかな地形から牧場に適していると思われたのでしょうが結果的に牧場経営は失敗し広島県に相談(泣きついた?)したらしい・・
県は牧場経営で荒廃した土地を(しかたなく?)買い取り公園にすることにしたそうです。
豊かな自然林は切り倒され、残されたのは利用価値の低い針葉樹のモミの大木ばかりだったそうです。
そこで県はこの公園の名前を「もみのき森林公園」と名づけ県民の健康増進をうたい文句に休養施設としました。
当初は機械などの廃材が散乱し、牧草として持ち込まれた外国産の植物がはびこる荒れた土地だったと聞きます。
それでも公園としての選択はある意味で間違っていなかったようです。
公園を取り巻く山道を歩くだけでも半日は十分にかかるほどの広さがあります。
境に柵などはありませんので地域に生息する野生動物は出入り自由、特に熊が頻繁に出没するそうです。
今朝は午前10時に公園センター前に集合し登山道の入り口から小室井山(1072m)に向けて出発しました。
山は雪解けが終わったばかり、道すがらに見た植物を記述してみましょう。


新芽のバイケイソウ



キブシ
ウバユリ
バイケイソウ
コバノフユイチゴ
アクシバ
ハイイヌガヤ
トリカブト
フユノハナワラビ
アケボノシュスラン
キンミズヒキ
ムラサキマユミ
サルメンエビネ


サルメンエビネの芽生え


モミの葉モミの大木
サンカクヅル(ギョウジャノミズ)
サルナシ
ツルシキミ


ツルシキミ(ツルミヤマシキミ)


ヤドリギ (根が引っ付き子葉を開く前)
コウヤミズキ


コウヤミズキ


ダンコウバイ
ブナ (殻斗)
アセビ
スギ(自然杉)
ヒルムシロ
ネコヤナギ
タチツボスミレ
ウラジロガシ
・・


ブナの林


正午過ぎ同行の次男と昼食


歩いてきた稜線(左が小室井山頂上)


途中で小動物を見かけます。

乾燥して薬用にしていたアカガエル
シマヘビが3匹、交尾をしていたみたいです。
オスらしきシマヘビを捕まえてみました。


ほれ!ほれ!


けっこう威嚇してきましたが毒蛇ではないことを知っているので捕まえます。
メスらしきシマヘビは穴の中に逃げました。
尻尾の付近に生殖器らしきものが出ています。
白い精子のような粘液がついています。
初めて見ましたね。
取り込み中に悪かったね!と声をかけて逃がします。
山はこれから暖かくなるんでしょうね。
公園を後にして悪路の東山渓谷を下ります。
やっと人家があるところに到着、ソメイヨシノが満開でした。


桜咲く


レンゲが咲きツクシが頭をもたげていました。
少し採って帰りましょう!
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