薬王堂気まぐれ通信使№763   2016-12-18
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

12月18日(日曜日)、ヒコビア会に参加して呉市安浦町に行きました。


中畑の集落


広島市内から高速道路に乗り矢野~熊野~黒瀬を経由して安浦町に入ります。
先ずは亀山神社の植物観察をしました。
ここの神社の歴史は古く西暦1400年代から信仰の対象となっていたようです。
神社の社叢は広く様々な樹木植物が見られました。

イチイガシ
ナナミノキ
カンザブロウノキ
ヒメユズリハ
コバンモチ
ヤブツバキ
ネジキ
シャシャンボ
ハゼノキ
シロダモ
サカキ
ヒノキ
ツブラジイ(コジイ)
カクレミノ
イズセンリョウ
リンボク
モミ
コウヨウザン(葉の比較)
ツガ
マツ
ホオノキ
クスノキ
アラカシ
ツクバネガシ
マンリョウ
アリドオシ
センリョウ
ヤブコウジ

・・・などなど・・

特にカンザブロウノキは北限であること、
モミとツガ(ツガの種子)が共存してること、


コウヨウザン(広葉杉)は江戸時代に中国からもたらされた樹木で本来の杉の意味であること、
我々が言うところのスギ(杉)は中国では柳杉として樹木名が異なること!
社叢にはイチイガシやツクバネガシの巨木が数本あること、
イチイガシは成長が早く、材は頑丈で船の櫓材にしたり木刀や槍の柄に使われたそうです。
ツクバネガシはあまり見られませんが頂上葉の集まりが羽根突きの羽に似てることから命名されたようです。l
ツクバネガシの葉の裏は表面と同じ緑色、イチイガシの葉の裏は白い微毛がありますので白く見えます。
ツブラジイの実は小さなどんぐり状でなんとなく三角形になっています。
ツブラジイの殻斗はキャップ状でなく先が三裂しており食べると美味しく感じました。
コバンモチの葉柄は赤色をしています。


ドングリ比較



そうそう、亀山神社の神主さんから皆の安全祈願をしてもらいました。
皆からお賽銭を集めました。
私は妻の分も含め500円ほど献納しました。
御神籤をいただきます。
結果は・・病気は心配無用、安産でしかも良縁来る!と?



亀山神社を離れ海岸に向かいます。
途中、カワツルモ(ヒルムシロ科・環境省準絶滅危惧・広島県絶滅危惧Ⅰ類)の自生地があります。
花はすでに終わりとなっていました。
この地域の稲田はすでに刈られてりましたが二番稲のひこばえが芽吹きモミ付きの米が出来ています。


ひこばえ(二番稲に実った稲穂)


帰宅して割ってみました。
ほとんどの米は小さく中実の無いしいな米が混じります
昔は二番稲の事をひづちと呼び、それでも収穫して食の足しにしていたと聞きます。
渡り鳥の貴重な餌にもなっていると言われます。
田の隅にオオアカウキクサ(正式にはニシノオオアカウキクサ・松村氏同定で帰化種の可能性あり)がありました。
似たようなものがあり根に枝があるかないかで区別するとか?
オオアカウキクサには枝根が見られないと・・
ここからグリーンピアせとうちに向かいます。
郵政関連の娯楽施設ができる前まではミカン畑だったと聞きます。
海岸にはミカンを積み込んでいたと思われる船着き場が何とか確認できます。


ミカンの積み出しに使われていたと思われる船着き場跡


ヒトモトススキ
ヨシ
ウンヌケモドキ(過去にカリヤスモドキと混同される)
キリ
サルトリイバラ
ウバメガシ


ハマゴウの樹形


ハマゴウなどを見て帰宅しました。
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