薬王堂気まぐれ通信使№740  2015-7-26
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

7月26日(日曜日)、台風12号が九州に迫る中、ヒコビア会(植物観察会)に参加してきました。
場所は大竹市前飯谷(まえいいだに)水源は弥栄ダムに入り込む谷筋です。


前飯谷


弥栄ダムは平成3年に完成した近代のコンクリートダムです。
広島県と山口県の県境を流れ大竹市に流れ込む小瀬川の水を集め発電や用水補給、洪水予防の目的で建設された多目的ダムです。
ダム建設によって土地を提供した方々がいたと聞きます。
水源の前飯谷の集落でも補償は有ったのでしょうか?
集落下手にある河内神社に集合します。
河内神社にある石の鳥居には明治22年9月、氏子一同奉寄進と刻まれてありました。
早速、観察に入ります。
シイモチ
ツクバネガシ
コジイ
アラカシ
ヤブツバキ
ソヨゴ
コバノミツバツツジ
シャシャンボ
ナツフジ
ヤマウルシ
マンリョウ
ヌルデ
ウツギ
タラノキ
サネカズラ
ノブドウ
・・・
など・・広葉樹が目に付きます。
草本では
モミジドコロ
コアカソ
ホタルブクロ
アキノタムラソウ


アキノタムラソウ

ハカタシダ
・・・
など・・が目につきました。
強い日差しに足を速めます。
橋の傍にあるアカメガシワの雌花は子房を膨らましていました。
イヌビワ
エゴノキ
コムラサキ
クリの自生が目立ちます。
ユズリハがあります。
こんなところに一株だけあるのは少し奇妙です。
祭祀に用いたのでしょうか?
傍にシキミがありました。
途中の山道にこんな看板がありました。
大竹市長が言っています。
「シキビ取るべからず」と・・
正式名はシキミと思うけど地域独特の方言で市長は警告を発しているようです。
何に使うのか?
後半で向かった下流域の墓所ではシキミの枝が供えられています。
南無阿弥陀仏
上り詰めるところまで行きます。
砂防施設が造られていました。
ここらはイノシシ(シマヘビ)など先住の生き物が多いようです。
ウツボグサ
ノギラン
が花を咲かせています。


ノギラン


河内神社の裏手から入ってみます。
先ほどにも紹介したシイモチが数株見られますが蕾を持ったものは見当たりません。
モチノキ科の樹木で雌雄異株です。
全部が雄株とは思えませんが冬に実を付ける為にはもう蕾を持っていてもおかしくないと思いましたね。
葉がシイに似たモチノキという意味でしょう!
広島県では社叢で見ることがあります。
働き手が少なくなっているのか昔、水田であったろうと思われる箇所は放置されていました。
コンニャクが植わっています。
ミゾカクシ(アゼムシロ)
チヂミザサ
オカメザサ
クマヤナギ
イワガネソウ

前飯谷を後にして小瀬川を遡上し帰路につきました。


小瀬川

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