薬王堂気まぐれ通信使№723  2014-11-16
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

11月16日、広島自然観察会に参加して呉市の灰ケ峰に行くことにします。
呉市を象徴する灰ケ峰の標高は海抜737メートル、偶然にも呉市の郵便番号は737です。
郵政省がここを基点に郵便番号を決めたようにも思えます。


呉はいろいろな歴史を持つ町です。
明治の初めには寂しい漁村に過ぎなかったのに日本海軍が造船をし始めたことで町は大いに賑わいます。
太平洋戦以前から進行された戦艦大和やその他の軍艦造船!
そのあおりを受けて呉市は爆撃にさらされ多くの犠牲者が出ました。
母は呉で看護婦をしていて昭和20年の7月1日夜半から2日にかけての空襲で川を逃げ惑ったと言います。
戦後の進駐軍の駐留、経済成長期での大型タンカーの建造などとあわただしく呉は変貌します。
最近では海上自衛隊呉基地として艦艇や潜水艦が母港としています。
灰ケ峰ですが呉を見下ろす屏風のように立ち誇っています。
戦時中は山頂に高射砲がすえられ来襲する敵機を見据えていたとか・・
余談ながら知人(91歳女性)はこう話してくれました。
江田島方面から来襲する米軍戦闘機は呉に停泊する日本の艦艇をめがけて機銃掃射と爆弾を落とす光景が目に焼きついていると・・
呉のとなりの川原石から眺める光景は映画を見ているようだったとも話してくれました。
灰ケ峰に戻りますがここは深い山で昔から人がよく行方不明になっています。
縁起の悪い話では有りますが先日もお年寄りが行方不明、少し前には16歳の少女が数人に暴行され命を絶っています。
今回はその現場周辺での散策!根元()に花が手向けられた杉に手を合わせて観察したというわけです。

アキチョウジ
ナギナタコウジュ


ナギナタコウジュ


カワミドリ昨年の画像
ヤマハッカ
シロヨメナ(冠毛)
と花はさすがに少ない!

その代わり多くの果実を見ることが出来ました。

クサギ
サルトリイバラ
ノササゲ
テリハノイバラ
スイカズラ
フユイチゴ
ガガイモ
ゲンノショウコ
ヌルデの実を見ると白い塊が出来ています。
ヌルデはウルシ科の樹木、私はウルシにめっぽう弱い体質(マンゴーで痒くなる!)なのですがなめてみます。
塩味を感じますが舌を刺すような感覚も有ります。


ヌルデの実


クヌギ
イワガラミ
ウラジロノキ
カラスザンショウ
コナラの芽生え
ツルリンドウ
ウシタキソウ
カラスノゴマ葉がついたもの〔夏〕)
などなど

葉や芽だけで確認する植物も有りました。
アブラチャン
カナクギノキ
イボタノキ


イボタノキ


ウマノミツバ
エビネ
ガマズミ
サンヨウアオイ
シュウブンソウ
タカノツメ
テンナンショウ(根=天南星
ナガバモミジイチゴ
ハエドクソウ
ヒゴスミレ
ムクノキ
ヤブニッケイ
ホソバタブとタブノキの比較(左=ホソバタブ 右=タブノキ)
アカシデ

シダでは判るものとして
イヌガンソク
イノデ
サイゴクイノデ
ヘビノネゴザ鱗片
クマワラビ
などなど・・


呉市 灰ケ峰より


呉市を見渡す灰ケ峰、休山(やすみやま)を境に左に瀬戸内海が広がります
日新製鋼呉工場
山頂心静か野点をして下山しました。


灰ケ峰中腹

麓の苗代地区まで下りてきました。
秋も終わりを感じます。
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