薬王堂気まぐれ通信使№713   2014-6-15
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

6月15日、広島県地域保健対策協議会(地対協)活動に協力参加してきました。
私たちの活動は近隣町村の方々に薬草の知識を供与し、保健・医療に役立ててもらうこと、活動内容を行政に報告し県民の健康保持増進に役立てることが目的です。
地域の薬剤師仲間の協力を得て、昔から利用されてきた身近な薬草についてお話してきました。
今年は矢野町、私は講師役で出向きます。
矢野は昔、海田湾に面した漁村だったと聞いています。
祖父母は新婚時代(昭和2年当時)親戚の住む矢野によく来ていた!と母から聞いたことがあります。
私も幼少時、母と共に来た思い出があるのですがかれこれ60年前になりますからこの辺りだったような?と思うばかり・・
矢野は大正時代から昭和の初期まで日本髪のかもじ(鬘・かつら)生産が盛んな場所だったようです。
かもじ制作に必要だったのは山(熊野地域)から流れ出る豊富な水だったようで川に面した納屋にはドクダミが吊るされていました。
30名近くの方々が聴講に来てくださいました。


2014-6-15 矢野町福祉センター二階ホールにて


先ずはドクダミから!
ドクダミのことは皆さん、よく知っておられました。
昔から薬草として利用されてきたのでしょう。
その他にもハトムギ(ヨクイニン)やハブソウ(実際にはエビスグサのことで決明子)、ナツメ(大棗)、スイカズラ(金銀花・忍冬)、クズ(葛根)といった身近な薬草について話させていただきました。
私の話は実際の薬草を見ていただくというスタイルですので事前に近くを散策し採集してきました。
薬草を探す目的ながら次第に興味あるものに目先は移ります。
ハッチョウトンボがもう飛んでいる!


ハッチョウトンボ(一円玉にすっぽり隠れてしまう大きさ!)


これはなんというガなんだろうか?
後で聞くとハマキガの種類でビロードハマキという種類らしい。


ビロードハマキ(下が頭)


ヒョウモンエダシャクアカメガシワの葉にある蜜腺に来たアリ粘菌類の胞子、、薬草とは関係のないものに突き進みます。
これじゃあいけない!と思い直し営実(エイジツ)として果実を乾燥したものを薬にするテリハノイバラ、大薊(タイケイ)として根を止血に用いるノアザミと薬草に戻します。
近くにキキョウソウが咲いています。
モウセンゴケ、、、
木には実が付いていました。
カマツカ(別名=ウシコロシ・ウシノハナグリ)
ザイフリボク(別名=シデザクラ)
ウメモドキの花


ウメモドキ


ツクバネウツギのガク片
遅咲きのヤマツツジなど
マムシが多いようです。
どんどん薬草から離れて・・・それでも午後1時からの開演時間が迫ってきました。
姫宮神社の下にある矢野福祉センターに急ぎました。
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