薬王堂気まぐれ通信使№711  2014-5-18
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

広大理学部とヒコビア会が行う植物観察会に行ってみます。
今月は北広島町の雄鹿原(おがわら)地区を見渡す城岩山(じょういわやま)に登ります。
標高は830メートルとそんなに高くはありませんが歴史のある頂上でした。


城岩から見下ろす雄鹿原地区、左の山を超えると亀山八幡神社(厳島神社を本社とし栗栖権頭を祀る)から八幡地区に行けます。正面向こうは島根県


城岩とは15世紀前半におきた雄鹿原合戦(栗栖勢と福屋勢の争い)時に栗栖の主将が陣を構えたとの言い伝えかららしい!
詳しくはわかりませんが栗栖とは厳島神社を奉る広島(安芸の国・戸河内周辺)方の小城主であったらしい。
15世紀初頭、年貢にまつわるいざこざから栗栖勢と島根(石見)方の福屋勢とで争いになったらしい。
雄鹿原の農民は福屋方に味方したと言われています。
1421年から1429年まで続いた雄鹿原合戦は栗栖勢の敗北により終となりますが当時を偲ばせる旧跡が各所に残されています。
歴史はともかく植物を見てみましょう!
戸河内町から虫木峠を登るとミズキが白い花を咲かせていました。
オオツヅラフジの絡みつく樹下にはコケイランがきれいに咲いています。


コケイラン


松原を直進し県道11号線を北広島町(旧芸北町)に向かいます。
途中、左折して雄鹿原に向かう山道に進み峠で集合しました。
そこから約1キロほど城岩山頂を目指して歩きます。
コナラ
ミズナラ
カシワ
三樹は微妙に葉の展開速度が異なります。
ミヤマガマズミ(オオミヤマガマズミ)
アケビ
ダイセンミツバツツジ()
コバノミツバツツジ
タラノキ
マタタビ
オトコヨウゾメ
イヌツゲ
コツクバネウツギ
クマイチゴ
オオカメノキ
ヤマボウシ
カスミザクラ
コマユミ
サンカクヅル
ムラサキマユミ
ツリバナ
ツノハシバミ
ウラジロノキ
サワフタギ
サルトリイバラ
コシアブラ
カマツカ
タムシバ
サルナシ
などが見られます。
草本では
オオジシバリ
ヒメハギ


ヒメハギ


ニガナ
シオデ
その他
ニョイスミレ
ヤマドリゼンマイ
カンムリタケ
などがあるミズゴケの湿地が見られますが道路拡張に付き他所から侵入したものかもしれません。

ホオノキなどのある新緑を進みます。


新緑


頂上付近、ブナ林が現れ栗栖勢が一時陣を敷いたと言われる城岩が現れます。
ブナ
ハウチワカエデ
エゾユズリハ
ミヤマシキミ(昨年の実)


ミヤマシキミ


ギンリョウソウ
チゴユリ
が咲いていました。
雄鹿原の集落は昔のままの水田が広がります。


ハルジオン
ウマノアシガタ
サワオグルマ
ワラビをひと握り採取して帰路につきました。
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