薬王堂気まぐれ通信使№702  2014-1-26
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

先週は県北の雪の中でしたが今週は南部、島嶼部に行ってみました。
行き先は呉市=豊島(とよしま)・広大院理学部とヒコビア会の共催する観察会に随行します。
豊島は瀬戸内海の孤島でしたが現在は本土から橋伝いに車で来ることができます。
下蒲刈島を過ぎ上蒲刈島から三ノ瀬を眺めて休憩~2008年に開通した豊島大橋を渡って豊島に入ります。
(仁方~蒲刈大橋~下蒲刈島~三ノ瀬大橋~上蒲刈島~豊島大橋~豊島)
豊島の人口は数年前まで2000人と聞きましたが今はもう少し少なくなっているかもしれません。
昔からミカンの栽培と漁業の島として続いてきました。
港の少し前にある広場に駐車して標高317mの高雄山(空海展望台)を目指します。


この島の南側中域まではミカン栽培の耕地でした。


ミカン栽培の盛んな島


標高150メートル辺りから、やっと島の植層が見られるようになります。
木本では・・
ゴンズイ
イヌビワ(雄果)
イタビカズラ
コウヤボウキ
クロガネモチ(植栽?)
クロキ
マルバウツギ
マンリョウ
ムベ
ナワシログミ
ノグルミ
シャリンバイ
シャシャンボ
タブノキ
ヒサカキ
ホルトノキ
テイカカズラ
ヤブコウジ
ヤマモモ
ヤブニッケイ
ユズリハ(ヒメユズリハ?)
など
草本では・・
アブチロン(園芸種の野生化)
ヒトモトススキ
キカラスウリ
カワラヨモギ
オニノゲシ
センダングサ(何センダン?)
ツワブキ
シダ植物の・・
ヤブソテツ
キノコでは・・
ツチグリ
などが目に付きます。
豊島は海面から直接斜面となって競りあがり標高317m(高雄山)と309m(十文字山)と二つのトップを形成する紡錘形の容姿をしています。
頂上の展望台からは四国をはじめ瀬戸内海の島々を見ることが出来ました。
先に見える島は斎島(2005年1月訪問)が見えます。
斎島の手前にはたくさんの漁船が漁をしていました。
昔、アビが舞った海域です。
今の時期はタチウオを釣っているのでしょう。


空海展望台から斎島を見る


先に下山して島を一周してみます。
港にはミカン舟が係留されていました。
島の木はホルトノキ
もともとポルトガルの木という意味でオリーブに似た木ということらしい!(牧野富太郎著・日本植物鑑参照
ヤマモモの葉と間違えやすいがホルトノキの葉の中には赤い老葉が混じっていることがあるので区別します。
また葉形を比較()すると違いが判ります。
ホルトノキの裏裏には中脈から支脈の境に蹼膜(ホクマク=水かき様の膜=丸印)があること、
ヤマモモの葉裏=中脈支脈は赤色をしていないことなどで区別できるようです。
帰り上蒲刈島でシマカンギク(一説=イヨアブラギク)を見ます。
下蒲刈島ではカラスウリの実(土瓜実)を見つけ(土瓜根)を掘ってみます。
キカラスウリとカラスウリがそろえば果実(半割り)種子を比較してみたくなります。
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