薬王堂気まぐれ通信使№697  2013-11-17
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

11月17日、広島自然観察会の月例会に参加します。
場所は廿日市市大野町・妹背の滝周辺を歩きました。
ここには何度か来た事が有ります。
妹背(いもせ)の滝とは大正2年に名称変更されてからの呼称で、それ以前は夫婦(めおと)滝と呼ばれ、大頭(おおがしら)神社の横にある雌滝と奥背面にある雄滝の二つの滝があります。
滝の源流は経小屋山(けごややま)、ベニマンサクの自生地として有名な渡ノ瀬が水源となり、花崗岩一帯から染み出る水は驚くほど透明です。
水は大野町に流れ込み対岸の宮島まで最も近い距離にまで砂を運んで洲を形成していました。

正面が宮島 大野町から新幹線と山陽自動車道を上って手前が大頭神社 雌滝上流部より撮影

先ず目に付いたのはヒノキバヤドリギでした。
ヒノキバヤドリギは自分だけでは活きてゆけない寄生植物で宿主のヤブツバキに数株着生(寄生?)しています。
株をよく見てみますと小さいながら透明な果実を付けています。


ヒノキバヤドリギ


ヤブツバキは冬に赤い花を咲かせます。
花の蜜を求めてメジロなど小さな野鳥がやってきます。
その時にヒノキバヤドリギの熟れた実をついばむのでしょう、恐らく鳥にとっては美味しい実、但し粘り気の有るこの果実はただ食べられるのではなく糞から、或いは口ばしに付着して他の枝へと運ばれます。
環境がよければ発芽して生育してゆきます。
近くのヤブツバキに、昨年の種から発芽しかけた株アップ画像)が有りました。

次に目に付いたのはルリミノキ
アカネ科 ルリミノキ属 ルリミノキ
アカネ科特有の対生の葉に瑠璃色の青い実をつけていました。
前から見てみたかった植物です。


ルリミノキ



その他には
イズセンリョウ
ミヤジマママコナ(語源となった種のアップ
イタビカズラ
ヤブムラサキ
サルトリイバラ
コナラ
ナツハゼ(実がひとつ)
スノキ(葉が酸っぱい)
ガンピ
ヤブコウジ
ヤクシソウ
ヤマノイモ
サンカクズル(アマズルと間違いやすい)
ミヤジマシモツケ(宮島の対岸だから多分!)
オオヒキヨモギ実生葉


オオヒキヨモギ


などがあります。
珍しい植物や紛らわしいものなどを広島自然観察会の方々から教わりました。
観察会に何時来ても1年生!
自然(植物界)は多種多様です。
ユキムシが飛んでいました。
明日から雪模様となるようです。
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