薬王堂気まぐれ通信使bU91  2013−8−18
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

18日は広島自然観察会に同行して県北の比婆山山系に行ってみました。


下界は夏真っ盛りでしたが高原では秋風が吹いていました。
比婆山の歴史をたどると古事記(1300年前の日本最初の歴史を書いた書物=伝写本)にその名前が登場することで有名です。
ただし出雲と伯伎(伯耆)の国境の記載に候補地が数箇所あるとのことです。
それにしても古儀に所縁の在る地名や名所が近隣に残っているということに驚きます。
立烏帽子山(1299m)のふもとに到着したのが10時頃、ゆっくりと山に登っていきました。
比婆山系の歴史を紐解きますと下記のようでした。
比婆山一帯はブナなど大きな木が切られて高原になっている箇所が多い。
一部、険しい場所にはブナやミズナラの自然林がわずかに残っています。
これは、この一帯が「たたら」のあった地域で鉄を精製するのに大量の樹木を必要としたため伐採されたのだろうと言われています。
近年になり牛の放牧が始まって火を入れたため平原に変化したということらしい!
牧畜も最近では行われず50年前ころから下火になったとこと・・・
比婆山周辺の多くが平原である理由が理解できました。
植物を紹介してみましょう。


ブナ林


今年はブナの実が豊作です。
ブナの実は7年周期で豊作とそうでない年とが繰り返されていると言います。
どんぐりに似た三角稜のある実を殻斗(イガ)に含みます。
落下したブナの実は熊の好物ですがこの一体にはすでに数頭しかいないとか!
ホツツジ
タンナサワフタギ
フウリンウメモドキ
イヌガヤ(実)
コアジサイ
ヤマアジサイ
オオイタヤメイゲツ
オオカメノキ
スノキ
ガマズミ
ハナヒリノキ(ウラジロハナヒリノキ)
マルバハギ
ツノハシバミ割った実
マルバフユイチゴ
草本では
ママコナ(キュウシュウママコナ・ ミヤマママコナ
ノダケ
オオナルコユリ


オオナルコユリ


オトギリソウ
ツリガネニンジン
等が確認できました。
池ノ段に登ると平原が続きます。


タムラソウにキアゲハ


タムラソウ
イヨフウロ
センブリ
シラヤマギク
ワレモコウ
コオニユリ
ユウスゲ
マツムシソウ
カワラナデシコ
ウツボグサ
日陰には
イワカガミ
アカモノ(アップ


アカモノ


ヒカゲノカズラ
イワショウブ
キュウシュウコゴメグサ
ネバリノギラン
が見えます。
ミズナラの多い山道に入ると・・・


ジンバイソウ


ジンバイソウ(花のアップ)
ツクバネソウ
ツルリンドウ
アキチョウジ
エンレイソウ
キバナアキギリ
アケボノシュスラン
トチバニンジン


トチバニンジンの実(赤黒の実は相思子様=そうししよう種子として区別することがある)


モミジガサ
エゾノヨツバムグラ
オオモミジガサ
オタカラコウ
サラシナショウマ
チゴユリ(左)とユキザサ(右)

木本では
ガマズミ
ヒメモチ
ツルアジサイ
などなど・・・

秋は近い!そう願って下山しました

※池ノ段で昼食のアナゴ飯を食べてエゾゼミに遊んでもらいます。

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