薬王堂気まぐれ通信使bU69  2012−9−30
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

9月30日、広島県薬剤師会が主催し広島市がが共催、我が広島漢方研究会が協力する「薬草に親しむ会」が安佐北区可部町の南原峡(南原ダム)で開催されました。
今年で47回目を迎えます。
私は講師として30年以上協力参加しています。
30日朝、台風が北上し四国に迫っていました。
風はあまり強くは有りませんでしたが雨が振っています。
こんな天気に参加者は少ないと予想されます。
10時、中国電力南原研修所体育館に集合、薬剤師会のスタッフ、並びに広島市の職員は台風の中、万全を期して待機しますが参加者は予想どうり多くはありませんでした。
今回は講師8人が構成されました。
雨の中、10時過ぎから出発します。
長年講師を担当させてもらっていますがだんだん年長者が減っていきます。
ゴンズイが実をつけていました。
さ〜、はじめましょう
ススキの根本にナンバンギセルが咲いています。


ナンバンギセル


ナンバンギセルは薬草では有りませんがイネ科のススキなどに寄生する葉緑素を持たない植物です。
雨は振っていましたが風は有りませんでした。


気まぐれ広島人の説明に大笑い!


今回は2人の講師が1グループを受け持つというスタイルをとりました。
私の相棒は久藤先生、呉地区で高校の教師をされています。
生物・植物にはめっぽう詳しく頼りになります。
私も薬とのつながりについて説明を加えます。
ヌルデにヌルデノミミフシがついていました。
漢方では五倍子といい下痢止めなどに利用されてきました。
五倍子は虫エイからなりヌルデノミミフシ(ヌルデシロアブラムシ)が葉に作る虫こぶです。
虫こぶはタンニンが主成分で採取した後に湯通しして乾燥します。
最近では黒インクの材料、昔は「お歯黒」の材料としても用いられました。
同じヌルデに違うアブラムシが作るサンゴ型の五倍子が有りました。
確認できた植物名を順に記してみましょう。

アオツヅラフジ・アカメガシワ・アキノキリンソウ・アケビ・アセビ・アベマキ・アラカシ
イタドリ・イヌザンショウ・イヌツゲ
ウツギ・ウリカエデ・ウリハダカエデ
オオバコ・オトコエシ
カエデドコロ・カマツカ
クズ・クマノミズキ・クリ・クロモジ
ゲンノショウコ
コウヤボウキ・コシアブラ・コバノガマズミ・コマツナギ・コナラ・ゴンズイ
サルトリイバラ・サンカクヅル
シロヤマギク
スイバ・スギ・ススキ・スノキ
ソヨゴ
タツナミソウ・タラノキ
チゴユリ
ツクシトネリコ・ツユクサ・ツリフネソウ
テイカカズラ
ナガバモミジイチゴ・ナツヅタ・ナツフジ・ナワシログミ・ナンテンハギ
ヌルデ
ネジキ・ネズミモチ・ネム
ノイバラ
ヒサカキ・ヒメムカシヨモギ・ヒヨドリバナ
ビロードイチゴ
フジ・ブタナ
ヘクソカズラ
マタタビ・ママコナ(ミヤジマママコナ)・マムシグサ
ミツバアケビ・ミヤマウズラ・ミヤマガマズミ
ムベ
メドハギ
ヤクシソウ・ヤブコウジ・ヤブツバキ・ヤマウルシ・ヤマガキ・ヤマコウバシ・ヤマツツジ・ヤマノイモ・ヤマハゼ
ヨウシュヤマゴボウ・ヨモギ
リョウブ
ワルナスビ

こんなもんでしたでしょうか!
解説をしながらでしたので植物の撮影は出来ませんでした。
ツリフネソウがきれいに咲いていました。


ツリフネソウ


12時ころ、雨も止み台風は遠ざかったようです。
午後から体育館で植物の話をします。


朝より参加者が増えていたように思えます。
は今日出てきた植物の利用についてお話しました。

午後5時過ぎ、広島地方は台風一過の空が広がります。


台風一過の広島市内

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