薬王堂気まぐれ通信使№795  2019-1-20
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

今日はヒコビア植物観察会に参加し呉市安浦町女子畑(おなごばた)・龍目山(りゅうもくざん⁼386m)に登ることにしました。
集合時間は午前10時、場所は旧野地小学校校庭とありましたが初めての場所であったこともあり場所の特定が難しくやっとのことで到着しました。


この地域は昨年の豪雨で被害を受け、未だに修復が出来ないままに放置されている箇所が見受けられます。
野地小学校の裏手に珍しい樹木が3本植えられていました。


トチュウという樹木


季節柄、落葉していましたが種子の付いた枝が見られます。
足元にも実がたくさん散らばっていました。
実を手に取ってみました。
これは「トチュウ」という樹木です。
トチュウは、トチュウ目 トチュウ科 トチュウ属 トチュウという、一目 一科 一属 一種の樹木です。
原産は中国らしく日本には大正時代に伝わってきたと言われています。
外国では化石としても発見されている珍しいものだそうです。
植物学のお話に続き薬木としてのトチュウについて話してくださいと言われ慌てましたね!
急に振られると頭が真っ白になりましたね。
「トチュウは漢字で書くと口偏に土と書き。。。」
ここで間違っていましたね。
吐くわけではないので聴講者の中から木偏じゃろうと言われます。
「そうそう、木偏に土でしたね。下の字は木偏に中でしたね。」
これも聴講者から人偏じゃろうと指摘が・・
結局、訂正を繰り返しながら漢字では「杜仲」であること
落ちた実を拾って半割にして引っ張ってくださいと話しを進めましたね。
やっと、このあたりから少しまともに話せるようになりましたね。
樹皮、 を割ると白い糸のような筋が伸びるのはグッタペルカといいましてゴム質の繊維です。同じようなものではレンコンを折った時にも見られます!などと・・・
やっと聴講者の皆さんから少しだけ信用を得ることが出来たようです。
薬用(中薬大辞典)には老化防止の薬として用るということ、白い筋は筋骨のじん帯に見立てて補強すると考えて用いられたのでは?といい加減なことも付け加えます。
皆さんふむふむと聞いてくれました。
近くにはボケの花が咲いていました。


山登り開始、正面の最高部が龍目山


いよいよ山登りです。
イノシシの被害に田畑を取り囲むように鉄柵が張り巡らされていました。
人の出入りだけを許された柵門を通過して山登りが始まりました。
柵の上にも放置された田や水源池がありましたがイノシシの蒐場(ヌタバ⁼風呂)と化していました。
途中で確認できた植物を列記してみましょう。

ハチク
マダケ
コシダ
ウラジロ
アセビ
サルトリイバラ
ソヨゴ
クロキ
カクレミノ
コウヤボウキ
ヒサカキ
ウラジロノキ
シシガシラ
カマツカ


イヌツゲ
リョウブ
コバノミツバツツジ
マンリョウ
イクビゴケ (猪首苔と教えてもらいました!)
ナワシログミ
アラカシ
コナラ
アベマキ
ネズミモチ
ネズミサシ
カゴノキ
シャシャンボ
モッコク
ヤマモモ
クロバイ
ヤブツバキ
アカマツ
タマミズキ
コアジサイ
ガクウツギ(コンテリギ)
アオハダ
テイカカズラ
ヤマザクラ
などなど・・・

冬の山であることもあり落葉樹の見分けが難しかったですね。
特に判り難い樹木にクロバイがありました。
花期には真っ白な花を咲かせます。


雨上がりの山並み


途中山崩れの場所や道が分からないほどにブッシュとなった場所もあり先導者の藪漕ぎに助けられながらやっとの思いで頂上に辿り着きました。
しかしながら何故か頂上に古びた車が二台放置されていました。
反対側の道から上ってきたものでしょう!
缶ビールの空き缶も捨てられています。
ふ~・・もう二度と此処へ登ってくることはないでしょう!
弁当を食べてしばし休憩したのち下山します。
民家のある周辺はガマ(蒲)が茂りヒガンバナの葉が光合成をしてのナンテンが実をつけていました。
午後3時、家に着いて一息し海を見に行きます。
13夜の月が東の空に浮かんでいました。


やっぱり海に行く!

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