7月11日講義   勝谷先生


 雨が続きますので、薬草を採りに行くことが出来ません。昨日、お風呂で11日の話は何にしようかと考えていました。
その時、浴剤を新しい物に替えたんだなと思ったところから(ただし、我が家のものは市販の粉)、今日の講義は浴剤に決めました。
 銭湯で最近は漢方の湯とかありますが、どのようなものを使っているか、まずは説明してみます。

浴剤に使う生薬
 ケイヒ、ハッカ、ジュウヤク、カンゾウ、トウキ、サンシシ、ヨモギ、ショウブ、ボウイ、マツブサ、カミツレ、オウバク、センキュウ、コウブシ、ショウキョウ、コウカ、チンピなどです。
その他にもまだあると思いますが、その中で比較的癖のない物で、オリジナルな浴剤を作ってみましょう。
というのも、例えばショウキョウを入れると、確かに体は温まりますが、粘膜の弱い人では刺激の強すぎることがあります。
トウガラシ(カプサイシン)などもそうです。それでは今日の組み合わせを紹介します。 

 甘草(カンゾウ)、マメ科カンゾウの根

  解毒、鎮痛、動悸、急迫症状の緩和など


当帰(トウキ)、セリ科トウキの根

 体を温め、血液の流れをよくする。強壮、鎮痛、鎮静など浴剤に使うのは北海当帰がいいのですが、今日は大深当帰といって、奈良県で採れる
 香のいい生薬を使います。


防已(ボウイ)、ツヅラフジ科オオツヅラフジの根、茎

 利尿、鎮痛、浮腫み、神経痛、リュウマチ、関節炎など


川弓(センキュウ)、セリ科センキュウの根

 体を温め、血液の流れをよくする。のぼせ、頭痛など


香附子(コウブシ、カヤツリグサ科ハマスゲの根塊

 健胃、気分を和らげる、頭痛、腹痛など


紅花(コウカ)、キク科ベニバナの花弁

 諸々の婦人病、血液の流れをよくする。など


陳皮(チンピ)、ミカン科ミカンの果皮

 健胃、体を温め、血液の流れをよくする。


石菖(ショウブ)、サトイモ科ショウブあるいはセキショウの根

 芳香成分の精油を含むので体を温め、気分を落ち着かせる。


薄荷(ハッカ)、シソ科ハッカの全草

 メントールの香で気分を落ち着かせる。清涼作用。


以上です。したがってこのようなお風呂に入ると効能効果としては、あせも、荒れ性、肩こり、神経痛、しっしん、しもやけ、痔、冷え症、腰痛、リウマチ、イライラ、心身の疲れなどです。
それではゆっくりお風呂に入り、疲れをとって下さい。

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