薬王堂気まぐれ通信使 68 00・8・20
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

今日も早朝から県北・芸北町に車を飛ばしました。先週の四国登山も疲れが有るだろうにご苦労なことです。自分で自分を誉めてあげなければいけません。戸河内インターまで高速で行きまして加計に引き返し、温井【ぬくい】ダムの側を経由して滝山【たきやま】峡谷を遡上しました。今年の春完成し貯水を始めたダムも6割ほど水が溜まっています。これで広島市の水不足の解消にもなりますし加計などの下流域の水害被害も少なくなるでしょう。水没したダム湖底には数十世帯の家屋と田畑が沈んでいます。先祖から何百年と受け継がれた自分達の土地が湖底に沈んでしまうことは耐え難いことだと想像いたします。見返りとしてそれに見合う保証金と今までどうり百姓のできる土地、それに立派な建材を使った田舎造りの豪邸が新築されています。ダムの側の山を崩し谷を埋め立てて造られた高所代替え地には新しい村が出来上がり稲がそよ風に穂をなびかせていました。側にはなぜかパチンコ屋が出来ています。こんな山奥に?パチンコ屋!猿や熊がパチンコする訳でもないでしょうから、数少ない村の方々が娯楽として利用するのでしょう!他人事ながら保証金も吸い上げられるんじゃあないかな!と、ちょっと心配になります。
さて今日の目的地は中国山地のど真ん中、熊も頻繁に出没すると言われる天狗石山私もはじめての山です。その山道わきにハクウンボクというエゴノキ科の木が目に付きました。初夏には白い花を房状につけます。今は葉だけが有りますがこの葉は昔、ウンチをした後でおしりを拭くのに使われたと言い伝えられています。【画像参照】人間がおしりを拭くのはずいぶん昔からの習慣だったんでしょうね。私の知る限りでは人間以外の動物でこの習性を持った動物はいないようです。私が小さい頃、我が家を含む田舎ではトイレ【便所】に紙が置いてありましたが、それは現代のトイレットペーパーとは似ても似つかない貧弱なものでして大概新聞紙の切れ端でした。よくて分厚い月刊誌の頁をはずしたザラ紙でしたっけ!
親父の幼少時代【大正から昭和初期】では紙など有るわけもなく、便所の前にワラで編んだ荒縄が張ってあったといいます。使い方はそれぞれ皆さんで想像して下さい。貧乏だったからかもしれません。ハクウンボクの葉が使われたのはそんな時代の前でしょう。ハクウンボク以外にも身近に有るクズやホクチ、ヨモギやフキの葉などはこの用途に使われたものだと想像いたします。ハクウンボクの葉の裏には短い微毛が生えていますので使用感がよかったのかもしれませんね。みなさんもチャンスが有れば古人の知恵を試してみて下さい。くれぐれも画像左上あたりの虫の食った葉を使わないようご忠告いたします。
帰りがけ、薬王堂気まぐれ通信使65で申し上げました牧野富太郎先生が芸北町のカキツバタ(アヤメ)の群棲地で花をもんで自分のワイシャツに染み込ませたことを裏付ける俳句碑→【衣にすりし 昔の里か かきつばた】が高原にありましたので添付してみます。皆様も現地に行ってみて下さい。クサイは話しとは関係なく深山の清楚なヤマジノホトトギスの画像をホーム頁表紙画像として添付いたしましたので勘弁下さい。今夜はこんなお話しで通信使を終わりにいたします。



                   戻る