薬王堂気まぐれ通信使 65 00・7・30
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

昨日は台風の影響で広島地方は曇りと雨、それに風の日曜日でした。それでも私にとりましては貴重な日曜日、家に閉じこもるわけにはいきません。野山の親友、三上万年青年と芸北(げいほく)の八幡湿原に車をとばしました。芸北・八幡(やわた)地区は現在稲作地域となっておりますが、200年ほど前迄は人気のない湖沼湿原であったと言われます。現在でも稲作地帯の中心から少し外れますと原始からの姿を残す湿地帯があちこちに見受けられます。これらの湿地の回りには貴重な動植物が生育しております。牧野富太郎博士は戦前に、この湿原を何度か訪れたと聞きます。当時はバスの便も悪く、広島から半日をかけて現地を訪れたと記録にあります。それでも尾瀬に引けを取らない貴重な湿原域と牧野先生は絶賛しています。私の高校時代の理科の先生に越智先生(故人)という方がおられまして、その方が若かりし頃に、当時、頻繁に広島を訪れる牧野先生から東大の植物研究の助手として働かないか!と何度もお誘いを受けたが断った!ということを話されていました。私が越智先生に『なぜ断られたのか?』と問いただしたところ、先生は牧野先生の生活ぶりを観て、『家族を養うことが出来ないと思った!』とはっきり言われたことを思い出します。 う〜ん!なるほど・・・やはり生活できないといけませんですね!八幡湿原には自生のアヤメが咲いていました。牧野先生はこのアヤメの青に感嘆され着ていた白地のカッターシャツを花の青ですっかり染めて喜んでいた!と聞きます。やはりそんじょそこらの凡人ではありませんですね!
ナガボノシロワレモコウ・トモエソウ・カキラン・ミソハギ・エゾミソハギ・ビッチュウフウロ・モウセンゴケ・アサザ・コウホネ・オニシモツケ・ノカンゾウ・ヤブカンゾウ・クサアジサイ・ハンカイソウ・バイケイソウ・チダケサシ・などの高山性の草花が目立ちます。深山に近い場所には『熊出没に注意!』という看板が目に付きました。帰り、戸河内【とごうち】に近い谷に入りましてナツエビネを観察しました。花の開花には一週間早かったようです。

谷に人が入らないせいか随所に株を確認できます。この谷に人が入らない理由にマムシが多いことが上げられます。案の定、一匹のマムシが前方石段に昼寝をしていたのか威嚇の姿勢を見せてきました。三上万年青年の愛用のピッケルをお借りして、グニュと首筋を押さえつけまして・・持って帰ろうかと思案しましたが特に入れ物を用意していなかったので昨日は無罪放免と相成ったという次第です。20年前にもこの谷に来まして3匹のマムシを捕獲して帰ったことがあります。とにかくマムシの多い場所です。皆様もここは注意して下さいね。それで20年前!捕ったマムシ、土用の丑の日に近かったせいも有り皮を剥いで醤油タレで蒲焼きにして食べたことを思い出します。それほど美味しいものではないのですが興味が有れば挑戦してみて下さい。かまれないように注意をしてね!近くの年寄りはフジ蔓にいたマムシに首をかまれて亡くなりました。手や指だったら上部を縛って血を出してやれば解毒の助けになりますが首では何所を縛っていいか?分かりませんものね・・画像はそのナツエビネとトモエソウを添付いたします。ホーム頁表紙画にはカキランの花でも使いましょう。ではまた・・          戻る