●秋も深まり草花もめっきり目に付くものがなくなりましたね。
私も植物から少し遠ざかっています。
土曜日の夜は近くの神社で秋祭りがありました。
久しぶりに夫婦で奉納神楽を見に行きました。
笛や太鼓、鼓の音に誘われるように神楽殿の前には大勢の人が集まっています。神楽団は広島県のチベットとも言われる高田郡美土里町から来た横田神楽です。
演目は『筑波山』『悪狐伝』『紅葉狩り』『ヤマタノオロチ』です。
ピーヒャララ♪・・ドンドン♪・・・ヒュルルン♪・・ドンドン♪
神楽は演目が似ていても土地によって演じ方に違いがあり面白いですね。
横田神楽は素朴で面白かったですよ!
戦前の天皇崇拝を尊ぶ古舞いから、戦後には意識的に天尊を意識させない新舞い神楽に移行した地域が多いと聞きました。

●昔、今を遡る事50年程前、私は母に連れられて県北は豊平町・中原という集落の親戚に行った記憶があります。
おそらく4歳か5歳でしたでしょう。
そこの鎮守の森で神楽があり見に行った事を覚えています。
何故そんな昔の事を覚えているかと言えば・・夜、辺りは真っ暗で石段を登った大きな杉木立の真中に裸電球だけが照らす明るい場所があったということ!
その周りに年配者ばかり数十人が陣取って酒など飲んでいたか?賑やかだったこと!
それだけでも私にとっては異様な体験だったのですが、笛や太鼓の音がして舞台では元気のよい踊り手が舞っていました。
それが豊平の神楽だったんですね。
子供心に眠かった時間帯のように記憶していますので夜中の10時か11時頃だったんでしょう。
母の膝に抱かれて神楽を見ていたのですが突然、舞台から踊り手が身を乗り出して来て私の目の前に顔を突き出しました。
手には数本の白い棒を持っていたのを覚えています。
そしてなにやら訳のわからない大声を!
怖くって母に抱きつきましたが周りの大人たちは面白がって笑っていたんです。
その時の恐怖は50歳を過ぎた今でも私の幼児体験として鮮明に脳裏に焼付いています。そんな中国地方の素朴な伝統神楽、家に居ればゆっくりテレビを見られるのに見物人は全く帰る様子などありません。
クライマックスは11時を過ぎた頃のヤマタノオロチ!
足名椎命(あしなづちのみこと)・手名椎命(てなづちのみこと)の老夫婦、その8人の娘たちは毎年毎年、八つの頭を持つヤマタノオロチに飲まれてしまい最後に一人残ったのが櫛名田比売(くしなだひめ) です。
須佐之男命=スサノオノミコトは、この娘を嫁にもらうことを条件にオロチ退治を引き受けます。
大蛇に酒を飲ませてスサノオノミコトが大蛇の首を落とす場面になりますと舞台と客席は一体となり最高潮に達します。
