●16日は稲刈り前の県北・高野町に行ってきました。
目的はご存知無いかもしれませんがミヤマツチトリモチと言う植物です。
日頃から植物の情報交換をしています友人が私を案内してくれました。
今にも振り出しそうな曇天の中、二人でクマの生息する山に分け入りました。
30分くらい歩いたところの斜面に数株のミヤマツチトリモチを発見しました。
暗いので撮影には苦労しましたねー
よーく見ると紡錘形の部分にはかすかに斑点状の紫紋があります↓ツチトリモチは温かい広葉樹林に生育しハイノキ科の根に養分を依存します。
ミヤマツチトリモチは気温の低い雑木林〔この度はブナ林〕に生育しカエデなどに寄生します。
どちらも樹木の根から養分を吸収する葉緑素を持たない寄生植物です。
地下の根茎部が肥大していますが、そこを石などで叩いていますと粘りのある鳥もちが出来ます。目的を果たし下山していますとキバナアキギリが咲いていました。
キバナアキギリ〔Salvia nipponica〕の根は肥大した部分があります。
共通の成分が有るかどうかは不明ですが同科同属のタンジン=丹参〔Salvia miltiorrhiza〕の根にそっくりです。
タンジンは抗酸化作用が有る成分を含み中国では心臓疾患や婦人疾患によく使います。
そのキバナアキギリの写真を撮っていますと蜂が飛んできて花管の中に頭を入れました。
咄嗟にシャッターを押しました。
何とか訪花状態を撮影する事が出来ました。そうか!・・・キバナアキギリの仲間は虫媒花なんだ!と思い花の構造に興味が湧きました。
家に帰って花を分解してみました。
なーるほど!
花は二つの部分〔上唇花と下唇花〕に分かれました。
ガクとメシベは子房部でくっ付いています。
下唇花を拡大してみますと二本のオシベ〔雄蕊〕が飛び出しています。
その下の部分をよく見ますとやはり雄蕊のような飛び出しが下に伸び先端で赤紫色になって合体していました。
蜂はこの繋がった不完全な葯をペタルのように踏みつけながら奥の蜜を吸おうと押し入ります。
その時に葯の花粉が蜂の背や脇腹に付着する仕組みになっていました。
うまく考えたものですねー!
背中に花粉を付けた蜂は他の花に飛んで行って受粉させるという仕組みになっているんですね。
道理でメシベは花よりも長くアンテナ状に伸び蜂の訪花する寸前で花粉を受け取りやすくなっているんです。
目も耳も頭脳?も無い草花ですが、どうして昆虫の習性をこれほどまでに的確に把握したんでしょうか?
遺伝子に共通の部分が無い限りこんな事は考えられない筈なんですが・・・脱帽です!
自然界にはこんな不思議な事が沢山存在しています。
自然を敬い素直に観察する時、私の驚きは喜びに変わります。ホーム 一覧に戻る