
タネから帯花結実まで、短期間に生育するので、環境変化に非常に敏感なところがあります。また宿根草と異なり,温度条件さえよければ、季節を問わずに発芽する性質があるので、適期にタネまきをすることが大切です。
よいタネ
市販のタネは検査のすんだものですから、そのまままいてよいのですが、自家採種したものの場合には、よく充実したものを選ぶことが必要です。選別の仕方として,色の濃いもの、大きなものなどの外観をよく見るとともに,水に入れて沈むものを使うなどの工夫をするとよいでしょう。
タネまき
時期は彼岸を目安にするのが1つの常識になっていますが、熱帯性のものは、気温が高くならないと発芽しないので、5月(八十八夜)になって行います。
ふつうは入手したタネをそのまままけばよいのですが、特にタネの硬いアサガオのようなものは、種皮を傷つけて、水を吸収しやすくしてやるといでしょう。タネまき用の土は消毒しておくとよいのですが、新しい用土、特にバーミキュライトやパーライトなど、高温処理をしてつくられたものは安心です。また、最近はビートモスなどを加工して、簡単にまける育苗セットも普及しるようです。
タネとタネの間隔は、発芽したときに双葉が接触しない程度を目安にしますが、わからないときは間隔を十分とるようにします。多めにまいて、たくさん生えてきたら間引けばよい、と思われがちですが、からまって伸び出してくるので、1本を残してその周囲を間引くという作業は困難ですし、もし残したとしても、その根はモヤシ状の貧弱な根になります。間違っても、間隔は狭くとらないことです。
覆土の厚みは、厳密にいえばそれぞれ異なりますが、タネの厚みくらいに覆土するのを1つの目安にしてみてください。
移植
多くのものは、本葉が2〜3枚出たとき行います。しかし,根の弱いものは,移植を嫌うものもあるので,できれば,その品種のことを調べておくとよいでしょう。
鉢替え
根の生育がおう盛で、根詰まりしやすいので、最初は2号鉢くらいとし、鉢穴から根がいくつも伸び出してくるようになったら、一周り大きなポットに移植するようにすると、肥料や土にむだがなく、順調に生育します。
管理
成長がおう盛なので、根の傷みや肥料不足が敏感に薬の色や形に現れます。葉が徐々に小さくなったり、線が薄くなったときは、養分不足か根詰まりをまず想定すべきでしょう。根詰まりの程度は、下葉から順に現れます。それに対して、若い上部の葉に異常が起こるのは、急激な水不足や強い照射日光などによる年理的な反応です。肥料を多めに施すとよく茂りますが、度がすぎるとホウセンカなどでは花が咲かなくなってしまいます。
開花結実後に地上部が枯れても、土中に茎根が年き残り、それから翌年発芽して開花する性質ですから、一度植えておけば毎年開花してくれるタイプの草花です。しかし、実際には植えっばなしにしておくと、株が衰弱したり花が減少したり、まったく咲かなくなったりすることがよくあります。これは年とともに株が込み合って、共倒れを生じている、というのが根本的な原因です。特に中央部(最初に植えられた部分)は、周囲に新しい茎根が次々に発生してくるので、養分吸収は年ごとに条件が悪くなります。その結果、茂みの中央部から衰弱し、開花しなくなってしまいます。
株分けで株を若返らす
もしも土地にゆとりがあり、花を咲かせる場所も移動してかまわない場合には問題ありませんが、特別の場合あるいは容器で毎年開花させたいときは、こうした状態を改善してやる必要があります。その手投が株分けです。株が大きくなり、中央部がやせてきて、花が咲きにくくなってきたら、株分けを考えてください。
適期
地上部が枯れているときに行うと、株を衰弱させないですみます。理想的には根が休眠状態にあり、もうすぐ本格的な活動を開始しようとしているときに行いたいものです。根の活動は発芽に先だって始まりますから、発芽の半月くらい前にはすませておきたいところです。特に根が活動を始めると組織が軟らかくなっていて、傷つきやすく、養分のロスも大きくなります。
株の大きさ
枯れないということを目安にする場合には、1芽(茎)でもよいのですが、開花させることを条件とする場合には、3芽(茎)を1株として植える、というのを日安にするとよいでしょう。
ポイント
宿根草の第一の特徴は、根に養分を蓄える、ということです。1年草や樹木類では、移植の場合に思いきって根を切っていますが、病根草の場合には、できるだけ根を大事に扱うことが肝心です。