用 語 解 説



ガウスタイプ
レンズ
ガウスタイプもともと有名な数学者のガウスが望遠鏡のための対物レンズとして発明したもので、それをイギリスのクラークが二枚対称型にすえつけることで写真用としても良好なものとした。 プラナー等、最も一般的に用いられているタイプであり、大口径比をとりやすいため、標準レンズでは、ほとんどこのタイプを用いています。 このガウスタイプは、 若干の変形を加えることにより広角化や望遠化にも適応性があり、 バックフォーカスが短くても良いものでは大口径比広角レンズとして盛んに 用いられています。
レトロフォーカスレンズ レトロフォーカスのレトロは、後ろへという意味から焦点を後方へという意味 で、逆望遠レンズともいいます。
凹レンズが前にあり、凸レンズが後にあるレンズタイプのことで、一眼レフの広角レンズはこのタイプ。 ディストーション(ひずみ)が樽になりやすい特徴があります。


球面収差 球面収差は、画面中心から現れ、そのレンズの性格を決める重要な収差である。 光線が点に結像せず、少し丸く広がり円に結像してしまう。 レンズが球面であるから発生してしまうのでこう呼ばれ、ソフトフォーカスレンズはこの球面収差を利用したもの。
ディストーション レンズには必ずディストーション(ひずみ)はあるが、どのくらい目立つかという程度が重要なポイントになる。 同じ大きさの被写体であれば、望遠にして離れて撮ったほうが、被写体の中央部と周辺部の距離差が少なくなり、ディストーションは起きにくくなる。 ディストーションには、四隅が引っ張られる「糸巻き型」と中央が膨らむ「たる型」があり、コンパクトカメラの広角レンズはでは、「糸巻き型」になるものが多い。
非点収差 画面周辺が、星の写真を撮ったようにぐるぐる回っているように写ってしまう原因がこの非点収差だ。 光線が点ではなく、縦線と横線に分かれ、縦線と横線のピント位置が異なる収差。 この非点収差は画面中心には現れることはなく、絞りを絞ることで多少はカバーされるが、収差量が小さくなることはない。
像面湾曲 フィルム面は通常、平面であるため、平面被写体を撮影した場合には当然像も平面になると考えられる。 しかし像面が平面でない場合もあり、画面の中心部でピントを合わせると、周辺部がぼけてしまい、周辺部に合わせると中心部がぼけてしまう。 「像の平坦性が悪い」などと言うと、ちょっと物知りに見える。 遠景風景や平面複写など平坦な被写体を、像面湾曲の大きいレンズで撮るのは避けた方がよいが、ポートレートなど立体物では像面湾曲は気にならない。
色収差 光はその波長ごとに屈折率が異なる。 レンズを通過した光は波長ごとに異なった屈折の結果、異なった位置で像を結ぶため、像に色のにじみがあるように感じられる。これを「色収差」と言う。
コマ収差 レンズ中心部が作る像の大きさ(倍率)と、レンズ周辺部が作る像の大きさ(倍率)が違ってしまう収差。 コーマとは流れ星・彗星の意味で、流れ星の様に画像が流れてしまう収差がコマ収差である。 コマ収差が大きいと、周辺画像が流れ、またボケがキレイではなくなる。 これは絞りを絞り込むことによって改善される。