ユニークなハーフサイズカメラは?と言われて思い浮かぶものの1つに、京セラの「SAMURAI(サムライ)」があります。
初代3倍ズームモデルに4倍ズームモデル、そして高機能化・小型化されたZ・Z2モデル、とここまでがハーフサイズカメラだが、この他にもカラーバリエーションやスケルトンモデル、サウスポー仕様等、一風変わったモデルも発売されてます。
さて、今回は、そんなサムライのハーフサイズカメラとしての最終ヴァージョンのサムライZの廉価版「Z2」の改造レポートです。
どちらかのサイトで紹介されたいた内容によると、Z2とZという2機種、実は中味は全く同じもので、ちょっとした改造で比較的簡単にZに変身させることができるっていうのです。
この作業がうまくいけば、性能面でも、中古市場の価格でも差のある2機種が・・・・・フッフッフッ
しかしまあ、よくぞ発見されたもんですねえ!、との情報に感謝しつつ、早速作業のレポートを始めましょう。
さてさて、作業の紹介に先立って、この2つのモデルの内容を整理しておきます。
以下はサムライZの主な性能等を整理したもので、Z2は太文字の機能が省略されてた形で発売された廉価版ってことですが、それでもほぼ今のカメラに近い高機能ぶりです。
レンズ: |
25mm/F4〜75mm/F5.6(ズーム比3倍)10群12枚 |
撮影距離: |
ワイド時:1m〜∞,テレ時:0.7m〜∞,AFはTTL位相差検出方式 |
シャッター速度: |
4秒〜1/500 |
露出: |
EV3〜18,露出補正機能+−2EV(1/2ステップ)、多重露出、5重露出 |
フィルム: |
ISO25〜3200(DXコード対応) |
ストロボ: |
自動発光,強制発光,夜景(発光禁止),スローシンクロ
フラッシュアダプターにより外部ストロボ利用可能、ワイド:1m〜3m,テレ:0.7m〜3m
ズームに連動してGNが変わるズームストロボ(フラッシュマチック式) |
ファインダー: |
視野率83%,視度補正機能
ファインダー内には合焦/不能、ストロボ発光マーク表示 |
その他機能: |
連写2コマ/秒,高速4.5コマ/秒(但し、ミラーUP状態),インターバル撮影 |
改造作業に必要なもの、注意点
作業に必要なものは以下のとおりです。
工具類:精密ドライバー,ルーター等(穴あけ用),ヤスリ(穴の仕上げ用),はさみ
部 品:Z2についているゴムスイッチのサイズに極力近いものを、廃リモコン等から調達しておく。
なお、作業にあたっては、怪我のないように、そして大事なカメラを台無しにしないように!
以下の手順は、管理人が実際に作業してみた経過をおおまかにたどったもので、詳細な手順を表現しているわけではあろませんし、設計変更による違いや記載モレ等がある可能性もあります。
管理人は、作業で生じた如何なる損害等についても責任を持てませんので、「やってみよう!」と思われる場合は、あくまで自己責任の範囲でお願いします。
作業の手順
1.念のために電池(2CR)を外しておきましょう。
2.裏ブタを開け、ヒンジ部2箇所(遮光材の下),パトローネ押さえ2箇所,パトローネ押さえの下2箇所の計6本の+ネジを外します。
3.小さ目の−ドライバー等で、慎重に内側部分を外します。(ヒンジ部の遮光材を取らないと外しにくいかもしれません)
ゴム製のスイッチ部分をとると、その下に電装基盤が見えます。
右画像で、上段3箇所、中段3箇所の下に見えるの2箇所の接点部分が、Z2で省略されている(隠されている)機能に関する基盤部分です。ここが動作するようにすればいいわけです。
4.用意したゴムスイッチの大きさに合わせ、外側部分に穴を開けます。
なんといっても、ボディに穴を開けるんですから、この工程が最も気を使います。穴あけに際しては、内側がら外に向けて穴を開けるのが良いと思います。
それと、フィルム室や電装基盤にはカバーをして削りカス等が入らないようにしておいたほうが良いですね。
5.用意したゴムスイッチをはさみでカットしてセットします。
6.仮組みをして作動を確認してみましょう。新たに設置したスイッチを押すと、これまで表示されなかった露出補正、多重露出、5重露出、高速連写、インターバル撮影の各マークが表示されます。これはなかなかの感激です。
あとは、分解の逆の工程で組み立てて出来上がり。分解の際に遮光材を外した場合は、これも元に戻しましょう。
右画像は、Z2に追加設置されたスイッチ2箇所と、これまでは表示されることのなかった高速連写マーク
|