取説を彩ったモデル達


〜正しいペンの構え方編〜


ペン関係の取扱説明書をパラパラとめくっていて、ふと気づいたことがあります。 
「カメラはしっかり構えましょう」とか「ファインダーを覗いてみましょう」とかいったページが、取扱説明書にはだいたい入っていますが、そのモデルの多くは、当然といえば当然ながら女性でした。  
これをずらりと並べたら、その時代とか見えて来るかな?何かおもしろそう!!・・・ただそれだけのノリで作ってしまったページです。 
画像だけでもよかったのですが、ちょっと淋しいかなってことで、オリンパス光学関連の出来事や世の中のニュース等も少しばかり書きこんでみました。 


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型式・販売開始年オリンパス&世の中・コメント
PenEE
1960年(昭和35年)
第1回ペンすなっぷめい作展、カラーテレビ放送開始
このモデルの女性がある意味で最も自然な姿かもしれません。
何故って?ファインダー見てないほうの眼を閉じてるから、BUT、「あけてるのが正しい」って意見もあるのです。 ファインダー視野以外の回りの状況が把握できるからだそうです。 まあ別にどっちだって・・
PenD
1962年(昭和37年)
わが地元広島駐在員事務所開設、東京都の人口1000万人突破
左の構えは「真剣に取り組んでます!」って感じで気迫さえ感じますが,右画像はナンだか睨まれてるような。  このモデルさんを見ると、年代は違いますがウルトラマンのフジ隊員を思い出します。
Pen-F
1963年(昭和38年)
ペンシリーズ100万台突破祝賀会、ケネディ米大統領暗殺
ペンFのイメージに最もふさわしいモデルさんだと思います。(超個人的見解)
さっぱりとしたショートヘアの軽快さと、それでいてちょっと清楚な雰囲気がペンFの商品コンセプトとマッチしてると思うんですが、どうでしょう。
PenD2
1964年(昭和39年)
ペンシリーズ200万台突破、東京オリンピック開催
私の母の写真もそうですが、当時こんな感じのパーマヘアの女性って結構主流派だったのではないでしょうか。
このモデルさん、自然に楽しそうな感じ出してます。
Pen,S,W
1964年(昭和39年):W
東海道新幹線開通
この取説は初代ペン・ペンS・ペンWの3機種が表紙に併記されており、1964年ころと思われます。 この年は、そう「東京オリンピック」が開催された年です。 この方、樹木希林サンに似てますね。
PenD3
1965年(昭和40年)
ペンシリーズ250万台突破、米国の北ベトナム爆撃開始
PenEM
1965年(昭和40年)
朝永振一朗ノーベル物理学賞受賞
ちょっと珍しい、腰を落としてヒザをきっちりついたポーズが掲載されています。
このポーズを見るとEMがさも軽快そうに見えますが、実際にはEMは有名な故障多発機種、その上ボディも大きい、と最新技術でがんばったのに不評なちょっと困ったペンなのです。
PenEEEL,EESEL
1966年(昭和41年)
全日空機・BOAC機が相次いで墜落、ウルトラマン放送開始
PenFT,FV
1966年(昭和41年):FT
日本の人口1億人を越える、Beatles来日公演、UPI通信カメラマン沢田教一ベトナム戦争報道でピューリッツアー賞受賞

ゲストのさとけーさんから、ちょっと面白い情報をいただきました。
なんと、ペンFTの取説は2種類あって、モデルさんも違う方が載っているというものです。
それぞれのモデルさんの掲載状況は以下の通りです。
■上段のモデルさん(さとけーさん提供、やや古風?) ⇒ FT
■下段のモデルさん(私の一押し!、今風?) ⇒ FT・FV
さらに取説表紙にも違いがあります。

PenEED
1967年(昭和42年)
ペンシリーズ300万台突破、ペンFTがGマークに指定される
PenEE-2,EES-2
1968年(昭和43年)
霞ヶ関ビル完成、川端康成ノーベル文学賞受賞、3億円強奪事件
なんともエキゾティックな雰囲気を見せるモデルさんです。日本人の方ではないように見えますがどうなんでしょう。
PenEE-3
1973年(昭和48年)
オイルショック、江崎玲於奈ノーベル物理学賞受賞
比較的今風なモデルさんですね。 歴代のペンシリーズのなかでこのEE−3が最も売れた機種なので、このモデルさんも最も多くのユーザーの目に触れたってことになります。


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